キタキュースタイル6周年記念「第2回 エッセイコンテスト」結果発表

いつもキタキュースタイルをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。

3年ぶりの開催となった「エッセイコンテスト」に多数のご応募をいただき、誠にありがとうございました。

ご応募いただいた41作品の中から、厳正なる審査の結果、最優秀賞1作品、優秀賞10作品の計11作品を選出しました。

最優秀賞の方には賞金5万円が、優秀賞の方には賞金1万円が贈られます。また、最優秀賞、優秀賞の作品は今秋制作予定のエッセイ集「第二回 キタキュースタイルカップ作品集 2023(仮題)」に掲載されます。

最優秀賞、優秀賞の作品を審査員のコメント入りで紹介いたします。

最優秀賞

S-022 ビボ日和

「ビボ」的な魅力を持つお店は実のところ北九州には多いんじゃないかと思う。その代表格たる「ビボ」を魅力たっぷりに描いた本作は文章のユニークさも相まって痛快。痛快にして、ザ北九州な感じがして素敵。(泊篤志さん)

vivo行きたい。3人以上で行ってスパゲティとオムライスとちゃんぽんを頼みたい。(遠矢弘毅さん)

最後までスラスラと軽快に読める文章力と、情景が目に浮かぶ表現力で、とっても読みやすく面白かったです。
恥ずかしながら私は「ビボ」を知りませんでしたが、すぐに調べて「ビボ日和」を体験しようと心に誓うほど、
ワクワクさせてくれた作品でした。(櫻さん)

優秀賞

S-007 竹あかりと「祈り」

藤原新也さんの『メメント・モリ』は好きで、何なら書籍を持ってるんですが。北九州での、写真展でのほんのちょっとの出来事の中に色んな事象が凝縮されていて、北九州は描いてないけど。北九州の一画で起こった事が描かれているなぁと思いました。(泊篤志さん)

S-010 遠距離サムライ

1歩踏み出す勇気や、真っ直ぐに頑張る姿、「これだ」と思える夢に出逢えた経験はとても美しく、大変感動しました。この街にこんなにもキラキラした夢があるのだと知れて、北九州人としてとても嬉しく感じました。たくさんの人に勇気と希望を与える作品だと思います。(櫻さん)

人生を変えることができる瞬間というのは、突然目の前に現れて、一瞬の猶予しかなかったりしますよね。誰にでも人生のなかで何度かそんなチャンスは訪れるのかもしれませんが、それをしっかりと物にすることができたあなたは、きっと普段から準備と鍛錬を積まれていたんだと思いました。「この地で夢を叶えた」という言葉、とても清々しく読む人にも希望を与える、力強い言葉に感じました。人生の大事な瞬間をエッセイを通して共有してくだり、ありがとうございました。(栗山喬さん)

S-012 十三年目の、東京のカフェで。

北九州のことを東京にいる目線から書かれていたのが新鮮で面白く、東京に住んでいる私も共感の嵐でした。
心の動きがとにかく素敵な言葉で書かれていて、表現の仕方や言葉選びは1番好きな作品でした。
北九州を離れて暮らしている方はきっと「分かる!分かる!」と大きく頷きながら楽しめる作品だと思います。(櫻さん)

実際は私の中ではこの作品を1位に選んでも良いくらい。自分自身この作品のカフェ空間に一瞬居るかのような表現力。短編小説を読むかのように入り込みました。秀逸な作品だなと思ってます。(壹岐尾恵美さん)

S-017 変わらない皿倉山と北九州のおばちゃん

何年経っても変わらない風景とは、なんとも心強い存在です。風景は何も言葉を発しませんが、確かに見る人の心を勇気づけ背中を押し、生きる力を与えてくれると思います。写真家として北九州の風景を撮っていると、街の至る所から見ることができる皿倉山の勇姿は、鹿児島出身の自分にも力強い安心感を与えてくれます。かつての昭和50年代の活き活きとした時代の風景から、これからの未来ある子どもたちの姿まで、作者の方が見てきた素晴らしいシーンを共有していただけたような、素晴らしいエッセイでした。ありがとうございました。(栗山喬さん)

S-023 72歳、人生の半分も住んだのだから、もう「北九州人」を名乗ってもいいですか?

72歳。30年前に東京に帰りたいと。涙した土地が、北九州人の情に触れ、そしてこの土地に魅了され、全国を探してもこんな良い場所は無いと言い切れるほどに北九州に魅了されていく様がわかりやすくほっこりと嬉しくなりました。(壹岐尾恵美さん)

何も知らない土地にきて暮らす事の大変さと、北九州人に触れることでの心の変化がよく伝わってきて、この北九州愛に溢れた文章を書くまでに重ねてきた時間を想像したら胸が熱くなりました。
紛れもなく、北九州人が書いた作品です。(櫻さん)

S-026 目でシャッターを切る

皿倉山の濃緑、朝の空のオレンジ色と青色、赤々とした夜の若戸大橋、潮風にあたりながら見る海の青、白い息をはきながら見上げた星。読む人に生き生きとした色と、美しい風景を見せてくれる、そんな素晴らしいエッセイでした。写真に残すより、この目で見ていたいと書かれていましたが、こんなに素晴らしい視点をお持ちのあなたは、たぶん撮りはじめたら写真もすぐに上手くなると思います。(栗山喬さん)

S-028 私の殿様が作った街

私の殿様「細川忠興」という入口から北九州に導かれるという趣向が面白かった。そしてやはり文章そのものが面白いと面白く読める(当たり前ですが)。1日も早く小倉住まいとなれますように。(泊篤志さん)

S-033 第二の故郷 北九州

自然の美しさから「食」へと興味は広がり、子どもたちへ引き継がれていく。いい街だ。(遠矢弘毅さん)

北九州の土地に魅力を感じ、移り住み、そしてそれからは北九州の食の数々にも魅了され、自身の子供たちが北九州生まれという事を羨ましく思う。オンリーワンの故郷となった北九州への愛情たっぷりのやさしく心地よい作品です。(壹岐尾恵美さん)

S-048 左遷の勝ち組

左遷先が天国だった。というストーリーがわかりやすく楽し気です。そしてその価値に気づいてない北九州住民達の多さにも触れられており、北九州出身者じゃない人の視点がいかに大切なのかを教えてくれます。幸せが北九州には存在する事を伝えたい気持ちが溢れています。(壹岐尾恵美さん)

S-050 モノレールと私と市場

いつまでも食の旅を続けてほしい。(遠矢弘毅さん)

モノレールで通う病気治療の最中も、北九州の市場に並ぶ様々な食が、心に元気をくれて、辛い治療中の楽しみへと変えていった作者の気丈さと旦過市場の持つやさしさや食の彩が人の心に与える影響も伝わる作品。(壹岐尾恵美さん)

※「優秀賞」はエントリー順に掲載しています