北九州市で素敵な活動をしている方を数珠繋ぎ形式で紹介する「キタキュースタイル・数珠繋ぎインタビュー」。
第1回は「北九州フードフェスティバル」や「コクラブ♥クリスマスマーケット」で行われるライブの企画などを行っている「しらたま音楽堂」の白石知子さん(通称:しらたまさん)にお話を伺ってきました。
「見切り発車」でイベンターに
ーーしらたまさんの肩書きは「イベンター」ですか?
イベンターというかアーティストサポートというかプロデューサーというか……
人に説明するときは「ライブの企画・運営をやってます」と言ったりもします。
ーー元々、こういった音楽系のイベンターを目指していたんですか?
そういうわけではなく、「流れ」でなってしまった感じです。
完全に「見切り発車」でのスタートでした。
ーー「見切り発車」と言いますと?
2014年の11月に、今わたしがサポートしているアーティストの大督(だいとく)さんのライブを知り合いのお店で開催したのが、「イベンター」としての活動の始まりです。
イベンター的な活動をしている友人のお手伝いにもときどき行っていたので、何かあればその友人に聞けばいいかなと思って、気軽に始めました。
誰かに付いてイベンターの仕事を学んだこともなかったので、今考えると無謀だなと思います。
ーー本業を持ったうえでのイベンター活動は大変だと思います
最初は何カ月かに一度の活動だったので、本業(看護師)と並行して行うのもそんなに大変じゃなかったんです。
そのうちに大督さんがワンマンライブをやるようになり、毎月北九州に来るようになってからはわたしの活動量も増えてきました。
ライブハウスで歌っているだけではライブのお客さまは増えないので、ショッピングモールなどでの無料ライブなども行い、昼夜ともライブをするようになりました。それからはとても忙しいですね。
自分がやりたいことができている
ーーいまは忙しいけど楽しい、みたいな
自分がやりたいことをやっていて、毎日が充実しています。大変なときもありますけど。
ーー例えば、どんなことが大変ですか?
ライブの集客面で苦労することがあります。同じような活動をされている方の中には、似た悩みをお持ちの方も多いんじゃないでしょうか。
いろんな原因はあると思うんですが、都市部では他の娯楽と競合してしまうというのが大きいと考えています。
集客といえば、一度個人で企画したライブですごく苦労したことがありまして……
県外のアーティストさんがツアーで北九州でもライブをしたいと相談を受けたので、イベントを企画しました。
時期的なものか分かりませんが、他の出演者さんが見つからなかったんです。そこで周りに相談したところ、近くで開催中の野外イベントに特設ステージを作ってもらえることになり、フリー(無料)ライブに切り替えました。
ちょうど紫川周辺のイルミネーションの点灯が終わった後だったこともあり、「映え」的なものも含めてすごく上手くいったと思います。
こういう活動を積み重ねているうちに、ステージの相談を受けることが増えました。何がきっかけになるか分からないですね。
ーー逆に、どんなときに喜びを感じますか?
フリー(無料)ライブで、たまたま聴いた曲に涙を流してCD買ってくださるお客さんがいます。それはアーティストの力、歌の力なのでしょうが、その現場に自分自身が立ち合えていることに対して、やっててよかったなと思います。
情熱的な北九州が好き
ーーしらたまさんは北九州市のご出身ですよね?
生まれも育ちも戸畑です。
子どもの頃から音楽を歌うこと、聴くことがが大好きでした。北九州市少年少女合唱団で10年くらい歌っていたこともあります。
戸畑が大好きなので、県外で出身地を聞かれたときにも、北九州ではなく「戸畑」と答えていた時期もありました。戸畑に対する誇りは強いと思います。
今は小倉に住んでいますが、小倉は小倉で好きです。
北九州は旧五市がそれぞれ際立っていて面白いですよね。
もう少し一体化すれば北九州も飛躍するんじゃないかと思いますが、バラバラなのも北九州の個性といえますよね。
ーー北九州のどんなところが好きですか?
ご飯が美味しいとか住みやすいとかありますが、一番は人が情熱的なところですね。
ライブをやっていても、北九州のお客さんは反応がいいです。人の温かさを感じます。
「懸け橋」になりたい
ーー日々の活動で意識していることってありますか?
地元のアーティストと県外のアーティストの縁を繋げたいと思っています。
九州の若手ミュージシャンが県外に遠征したいと思ったときに頼りにできる、そういう縁を作りたいですね。
見知らぬ土地で歌いたいと思っても、どこのライブハウスがいいか分からないといったときに、ひとりでも相談相手がいると、その先に誰かを紹介してもらえるかもしれないですし、何より心強いと思うんです。
あと、いい歌を歌っている人はテレビに出ている人以外にもたくさんいるので、そういうアーティストのことも知ってもらいたい。
まずは、自分自身がそういう懸け橋になりたいと思っています。
ーー地元で活動しているアーティストにとってありがたい存在です
地元のアーティストを地元の人にもっと知ってもらいたいと思っています。
12月に行われている「クリスマスマーケット」では、地元のアーティストを中心に、それに加え福岡で精力的に活動している県外のアーティストをブッキングしています。
どのアーティストを組み合わせるか、という部分にもこだわっています。個人でライブを企画するときは、県外のアーティストと地元のアーティストを組み合わせて3組~4組にします。
「この組み合わせでお互いが影響を受けたらいいな」などと考えながら。エゴなんですけどね。笑
気軽にライブを見に来られるお店を持つのが目標
ーー今後はどのような活動を目指していますか?
正直、自分でもよく分かっていないといいますか……
今はいろんなアーティストさんと関われるようになってきたので、日々勉強といったところでしょうか。
県外のアーティストが、福岡県内でのライブをやりたいと言ってきたときのお手伝いはしていきたいですね。
わたしの名刺には「心に残る音楽と出会うきっかけを作りたい」と書いているんですが、そういう活動を心がけていきたいと思っています。
ーーもう少し先の目標を教えてください
ライブができるカフェまたはバーを持つのが目標です。
自分のお店を持っていれば、自分の好きなアーティストを呼んでライブも企画できますし、県外のアーティストが歌いに来る場所として提供することもできます。
一般的なライブハウスは入りづらいので、年齢を問わず気軽に音楽と触れ合うことができるお店にしたいなと思っています。
親子で参加できるイベントなどができるといいですね。
ーーお店のオープンに向け、頑張ってください!!今日はありがとうございました。
しらたま音楽堂 お問い合わせ先
大督 ライブ情報
しらたまさんがサポートするアーティスト・大督さんのワンマンライブが行われます。
6月12日(金)ワンマンライブ「福岡の本気」小倉FUSE
OPEN:18:30 START:19:00 前売3,000円/当日3,500円(別途1ドリンク)
チケット:手売りまたは イープラス(3/1 10:00~)
問い合わせ:daitokulive@yahoo.co.jp