【やっぱりおいしい北九州】お茶の山口屋(小倉北区)

食を通して北九州市の良さを伝える書籍「おいしい北九州」の著者、東 恭子さんが新たに開拓した飲食店を紹介する企画【やっぱりおいしい北九州】。北九州市内の“おいしい”飲食店を素敵な記事と写真で紹介します!!

「お茶の山口屋」外観

旦過市場のそば、モノレール旦過駅からも歩いてすぐの場所にあるお茶の山口屋。2023年に創業60周年を迎えた老舗である。
木の風合いを基調とした外観に生成りの暖簾。店内も畳を使った椅子など和がベースの落ち着いた雰囲気の中、四季折々の風景が日替わりで映し出されるデジタルスクリーンが現代風のアクセントとなっている。

元々は旦過市場内に茶葉の販売店を構えていた山口屋。現在地にカフェ併設の店舗を2022年4月にオープンした。旦過市場が最初の火災に見舞われたのはその翌日である。二度目の火災では、まだ新店舗に移動していなかった貴重な茶器なども犠牲になったという。

「お茶の山口屋」内観

現在の代表は創業者の娘である山口太栄さん。古くからの常連客を含め、様々な人達のちょっとした憩いの場所となっている山口屋だが、山口さんがカフェをやろうと思ったきっかけは、市場の周辺にちょっと座って休憩する場所が少ないということと、お茶のおいしさ、淹れ方、飲み方などお茶の文化を多くの人に知ってもらうため。いずれは急須と茶葉、お湯から提供し、自分でお茶を入れるところから楽しんでもらうスタイルを取り入れたいそうだ。

店内ではおしゃれな茶缶も販売

カフェメニューのドリンクは緑茶やグリーンティーは勿論、抹茶やほうじ茶ラテも。デザートではソフトクリームや抹茶プリン、抹茶の生チョコなどが揃う。抹茶プリンはしっかりとした濃厚な味が抹茶好きにはたまらない。量もたっぷりなので、食べ応えも充分だ。これに緑茶を合わせると400円というリーズナブルな価格で最高のおやつ時間を楽しめる。

ちなみに抹茶プリンや生チョコなどはすべて山口さんの手作り。レギュラーメニューの他に、その日のきまぐれメニュー的なものが登場する日もあるというのでまめに足を運んでみたい。

抹茶プリン
生チョコ

どのメニューも安価に設定されているが、小学生までが対象のお子様ソフトは100円で提供。これは子供と一緒に利用する大人にとっても嬉しい配慮だが、山口さんはもう一つの理由を
「最近はコンビニやスーパーもキャッシュレスや精算機が増えて、子供達がお店の人と直接やりとりをして買い物をするという機会が少なくなってきました。子供達にもお小遣いで昔ながらの買い物を体験して欲しいし、旦過市場の文化をここに残していきたい」と山口さん。旦過市場で四姉妹として育ち、更に6人の子育てを経験してきた山口さんならではの思いだ。

代表の山口太栄さん

とても6人の子供を育て、既に孫がいるようには見えない若々しさの山口さんだが、あえてその活き活きとした若さの秘訣を聞いてみると、「サプリを飲んだりというのもないですし、特別何かをしているわけでもない。子供の頃からずっとお茶を飲み続けてきているからですかね」
なるほど。お茶の美容と健康に対する効能は多く知られるところだが、これほど説得力のある答えもないと感じた。

店頭では茶葉の販売もしており、鹿児島や八女などから仕入れた茶葉を山口屋独自にブレンドしている。オリジナル銘柄の「友白髪」は昔からの人気商品だ。どれを購入したらいいかよく分からない場合は、用途や好みを伝えて相談を。山口屋のカフェをきっかけに、自宅で日本茶を楽しむ時間を充実させてみてはいかがだろう。

人気の「友白髪」

主なメニュー(税込み)

グリーンティー(左)とソフトクリーム

・ソフトクリーム(バニラ、抹茶、ミックス)コーンorカップ 各350円
・抹茶フロート、ほうじフロート(ソフトクリームは選択可) 各430円
・抹茶ラテ、ほうじ茶ラテ(ホット/アイス) 各330円
・抹茶プリン 300円
・抹茶の生チョコ(4粒) 180円
・グリーンティー、緑茶(ホット/アイス) 各100円
※ソフトクリーム、ドリンク類はテイクアウトOK。店頭で確認を。

営業時間

9:30~18:00

定休日

日・祝

アクセス

住所:北九州市小倉北区魚町4-3-13
電話番号:093-551-2160

公式ホームページ

お茶の山口屋 公式ホームページ

公式Instagram

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