北方シネマと小倉昭和館「福田村事件」を共同開催 森達也監督の講演も

北九州市立大学のなかにつくられたドキュメンタリー「映画館」・北方シネマが、オウム真理教信者を扱ったドキュメンタリー映画「A」などで知られる森達也監督の最新作「福田村事件」を小倉昭和館の共同開催で上映することを発表しました。北方シネマは、小倉昭和館の焼失前からドキュメンタリー映画の共同上映をおこなっており、再建中も小倉昭和館を支援してきました。今回は再生した小倉昭和館との初めての共同上映となります。

関東大地震でおきたデマをテーマした「福田村事件」は、恐怖や不安に陥るときに人がどのように間違った集団心理にとりつかれるのかを考える映画です。今回の能登の震災でも同じことが起きており、時代を超えて今に通じる話題作です。

「福田村事件」あらすじ

1923年9月1日11時58分、関東大地震が発生した。そのわずか5日後の9月6日のこと。千葉県東葛飾郡福田村に住む自警団を含む100人以上の村人たちにより、利根川沿いで香川から訪れた薬売りの行商団15人の内、幼児や妊婦を含む9人が殺された。行商団は、讃岐弁で話していたことで朝鮮人と疑われ殺害されたのだ。逮捕されたのは自警団員8人。逮捕者は実刑になったものの、大正天皇の死去に関連する恩赦ですぐに釈放された…。これが100年の間、歴史の闇に葬られていた『福田村事件』だ。行き交う情報に惑わされ生存への不安や恐怖に煽られたとき、集団心理は加速し、群衆は暴走する。これは単なる過去の事件では終われない、今を生きる私たちの物語。 

映画「福田村事件」公式サイトより引用

1月19日(金)は北九州市立大学で17時から森監督の特別講演、18時から映画上映、さらに上映後の20時半からは映画を見に来た人たちとの対話を予定しています。翌日の20日(土)は小倉昭和館で9時30分より映画上映、上映後の12時5分から森監督の講演が行われます。小倉昭和館での上演は27日(土)までと2月2日(金)に行われます。

料金は両館とも1,000円。北方シネマのみ大学生・高校生は500円で鑑賞できます。

19日(金)の北方シネマでの講演内容や前売予約方法は北方シネマ公式ホームページで、20日(土)以降の小倉昭和館での上映については小倉昭和館公式ホームページでご確認ください。下記チラシでも詳細をご覧いただけます。