黒崎に「ぼくの書店」をオープン まちづくりを空想するクリエイター 大西貴也さん【KITAQ Style 1000Project No.5】

黒崎駅前のコムシティを市が買い取るという話を知った小学生の大西さんは、自分で再生計画案を作り北九州市に送ったといいます。「市から丁寧な返事をいただいてとても嬉しかったです」と昔を懐かしみます。黒崎メイトが閉館したときにも、自分なりの事業計画をあるリゾート会社に送り、そのときも嬉しくなるような返事が帰ってきたといいます。

「それからはどんどん自分の考えた都市計画をこうやって書いていくようになりました」と、見せてくれたのは、大西さんが考える空想都市の「舞神市(まいかみし)」の都市計画です。
街の中心には公園が描かれていて、その周囲には学校や公共施設が配置されています。小学校の運動の授業だけでなく、地域の人もこの公園を使うそうです。マンションの家賃や公共の交通機関の運賃まで細かく決められていて「空想」とはいうもののかなり具体的に作りこまれているのが印象に残りました。

大西さんが考える空想都市の「舞神市(まいかみし)」

本人は「ただの空想ですよ」と笑いますが、これだけのアイデアがどのように浮かぶのか聞いてみました。

「車を運転するときやシャワーを浴びているときに思い浮かぶことが多いです。朝、目が覚めたときに頭の中でぱっと思い浮かぶことも。思い浮かんだことは忘れないように紙に書くようにしています。高校のときは、授業中にノートの隅っこに自分のアイデアを書きまくっていました」と話してくれました。

黒崎で生まれ育った大西さんに、北九州市の好きなところを尋ねてみました。
「商店街のほうにもいろいろお店があって、昼間は寂しいんですけど夜は結構人が多くていいなと思ってます。観光もしやすいですよね。半日もあれば一周することもできるし、いろんな場所にすぐに行けるので、気分転換しやすいところも気に入っています」

街に関する面でも、「これまでの北九州市は商業施設がうまくいかないことが多いと思うのですが、その分、自分だったらこういうことを提案するかなとか考えやすいと思うんです。そこが気に入っています」と話してくれました。

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