2024年8月24日(土)、25日(日)の2日間、ATOMica北九州で「若者と未来を描くワークショップ」が開催されました。17歳から29歳までの若者16人が参加し、北九州市の新ビジョンを学び、未来のまちづくりについて活発な議論を交わしました。
北九州市役所政策局政策課の石井慎二氏から、新ビジョンについての説明がありました。新ビジョンでは、目指す都市像を「つながりと情熱と技術で『一歩先の価値観』を体現するグローバル挑戦都市・北九州市」とし、その実現のため以下の3つの重点戦略を掲げています。
- 稼げるまちの実現
- 彩りあるまちの実現
- 安らぐまちの実現
この新ビジョンは、北九州市の歴史や現状、直面する課題を踏まえて策定されました。人口減少や経済の停滞といった課題に対し、市の持つポテンシャルを最大限に活かす方向性が示されています。
参加者たちは3つのグループに分かれ、北九州市の良いところと課題について議論しました。彼らの目線で見た北九州市の姿は主に以下のようなものでした。
北九州市の良いところ
- 食の豊かさと美味しさ
- 自然環境の豊かさ
- 充実した交通インフラ
北九州市の課題
- 進行する人口減少
- 経済の停滞感
- 若者の市外流出
この議論を通じて、参加者たちは北九州市の多面的な側面を再認識し、新たな気づきを得ていました。
次に、新ビジョンの3つの重点戦略に基づき、参加者たちは北九州市の未来像について具体的なアイデアを出し合いました。
「稼げるまち」を実現するために
- スタートアップエコシステムの構築
- 若者向け就職支援プログラムの拡充
- 地域資源を活用した新産業創出
「彩りあるまち」を創るために
- 若者主導の文化イベント企画
- 空き家を活用したクリエイティブスペース開発
- スポーツ施設の充実と大規模大会の誘致
「安らぐまち」を目指して
- 先進的な子育て支援サービスの導入
- 世代間交流プログラムの実施
- 環境に配慮した持続可能な都市計画の推進
これらのアイデアは、若者ならではの斬新な発想と、北九州市の特性を掛け合わせたものが多く、実現への期待が高まります。
参加者たちは新ビジョンが実現した未来の北九州市で、自身がどのようなライフストーリーを送れるようにしたいかを描き、北九州市とのかかわりを深く考察しました。この過程で、個人の人生とまちの発展が密接に結びついていることを実感したようです。
ワークショップの締めくくりとして、参加者全員が北九州市の未来に向けた個人的なAction!宣言を行いました。これらの宣言には、まちへの愛着と未来を変えたいという強い意志が感じられました。参加者たちは、地域活動への参加、北九州市の魅力発信、新たなビジネスの創出など、さまざまな観点から自分たちにできることを考え、発表しました。
2日間のワークショップを通じて、若者たちは北九州市の過去、現在、そして未来について深く考察し、自分たちにできることを具体的に見出しました。年齢や立場の異なる参加者が意見を交換し、協力してアイデアを生み出す過程は、北九州市が目指す「つながりと情熱と技術」を体現するものでした。
北九州市では、このワークショップで得られた若者たちの意見やアイデアを今後の施策に反映させていく予定です。多様な世代の声を取り入れながら、「グローバル挑戦都市」の実現に向けて、まちづくりを進めていくことが期待されます。
若者たちの斬新な視点と情熱が、これからの北九州市をどのように変えていくのか、今後の展開が注目されます。
司会を務めたATOMica北九州・塩崎泰良さんのコメント
本イベントの司会進行を務めたATOMica北九州の塩崎泰良さんは、2日間の様子を振り返り、以下のようにコメントしています。
「参加者の皆さんの想いや熱量にとても驚きました。『未来の北九州』を描くワークでは、もっと時間がかかるかなと思っていましたが、皆さんが次々と付箋に書き出している様子を見て、普段から北九州についてたくさん考えているんだなと感じ、嬉しく思いました。大人たちも負けていられませんね笑」
主催の北九州市役所政策局政策課・担当職員のコメント
泊 政策課長
最初は少し緊張していた様子の皆さんが、最後には素敵な笑顔で自らの思いを語り、「Action!宣言」する姿を見て、とても心強く頼もしく感じました。今回のワークショップで出た若い世代の皆さんの様々な意見は、しっかりと、今後の北九州市・新ビジョンの広報・PRにも活かしていきたいと思います。
石井 政策係長
参加された皆さんの間で活発な議論がなされ、とても前向きで、北九州市に対する思いのこもった意見がたくさん出ていました。こうした未来を担う若い世代の方々の思いを、新ビジョンの実現に向けた取組の中で生かしていきたいと思います。
山田 政策課主査
当初、参加者募集を行う段階では、若い世代の方々が市の政策にどこまで興味関心を持っているのか、若干の不安を抱えていたのですが、フタを開けると、高校生から社会人の方まで多くの若い世代の方々が参加し、皆さんが熱心に未来の北九州市を語っている姿を見ることができ、その不安も払拭され、北九州市の未来は明るいと感じました。