北九州市内8カ所の施設が連携 「北九州コワーキングウィーク」レポート

11月20日(月)から27日(月)にかけて、北九州市内のコワーキング施設による連携イベント「北九州コワーキングウィーク」が開催されました。

同イベントにはコワーキングスペース秘密基地、COMPASS小倉、ホットミルク、ATOMica北九州、DISCOVERY coworking、Tanga Table、TOMOSUBA 福岡小倉店(以上小倉北区)とダイヤモンドシェア(八幡東区)の8カ所が参加。施設ごとにワークショップやトークセッションなどが行われました。

企画を立案したのは、北九州市内でクリエイター向けシェアオフィス「Future Studio」を運営する岡浩平さん。

岡さんは企画の目的を以下のように話しました。

「以前に比べ、自宅やカフェ、駅の待合室など、どこでも仕事ができるような環境が整ってきたように感じています。そのような中、コワーキングスペースに来て仕事する方々が何を求めているかと考えると、仕事をしやすい環境に加えて、ビジネス的な交流機会があることではないかと思います。

新型コロナの流行もあってリモートワークの導入も進み、新たにコワーキングスペースを利用する人たちも増えてきたように思いますが、ビフォーコロナの頃に比べて、ビジネス交流が盛んになっているようには感じていません。そこで、私たちのような施設運営側が交流の仕掛けを積極的にやっていく必要があると感じました。

コワーキングスペース運営者が連携することで、もっと利用者さんに価値を提供できると考え、普段から交流のあるコワーキングスペースに声かけをしたところ、同意をいただき「北九州コワーキングウィーク」を開催することになりました。ひとつの施設でやるよりも複数の施設が連携することで発信力も高まりますし、なにより色んな方につながる機会を提供できます。施設同士のコワーキングですね」

この記事では、22日(水)夜にCOMPASS小倉(小倉北区)で行われた「副業から考える起業」と24日(金)午前からホットミルク(小倉北区)で開催された「北九州の推し店mapワークショップ」をレポートします。

また、24日(金)夜にATOMica北九州(小倉北区)で開催された「こどもまんなかワークショップ」は別記事でレポートしています。

子育てに対するすれ違いを解消するための『ことば』を出し合う「こどもまんなかワークショップ」開催レポート

副業から考える起業(COMPASS小倉)

22日(水)18時からは、COMPASS小倉(小倉北区)に複業マッチングプラットフォーム「複業クラウド」を運営する株式会社Another works代表取締役の大林 尚朝さんを迎え、トークイベント「副業から考える起業」が行われました。

大学の先生や現役大学生などの参加者による参加の目的、今後やりたいことを交えた自己紹介に対し、登壇者がコメントをしていくという形で進められました。

将来はコミュニティマネージャーになりたいがいったんは就職を考えている、という大学生に対して大林さんは「大学生は絶対に起業した方がいい。学生時代に起業したこと、ビジネス経験を積んだことはずっと言い続けることができ、キャリアのレバレッジが効く」とアドバイス。自らの大学生時代の唯一の後悔を「起業しなかったこと」と明かしました。

株式会社Another works代表取締役・大林尚朝さん

八幡東区のシェアオフィス「ダイヤモンドシェア」を運営する本山晴子さんも「大金を借りて起業するのでなければリスクも低く、箔がつくことはあっても傷つくことはない」と話しました。COMPASS小倉の事務局長を務める福岡 広兵さんは「自分が大学生のときには、起業家の方とこんな距離感で接することは地方都市ではできなかった。このような機会は選択肢を広げることの気づきや学びに繋がると思うので、今後も自分ならではのキャリアを築くといいと思う」と述べました。

COMPASS小倉の事務局長を務める福岡 広兵さん

また、「起業を考えたことはなかったが、今回参加するにあたって漠然と自分なりにできることを副業でできないか考えた」という女性に対して本山さんは「私は『自分がやりたいことをやる』という起業の背中を押している。やりたいことがあるんであれば実行すべき。なぜなら自分の人生が幸せになるから。自分が幸せになると人を幸せにできる。人を幸せにできると社会を幸せにできる。自分がどうやったら豊かになれるか、幸せになれるかっというのをもっとみんな追求した方がいいと思う」と自らの事業をもとにアドバイスしました。

八幡東区のシェアオフィス「ダイヤモンドシェア」を運営する有限会社コ・リード 代表取締役・本山晴子さん

以降も、大林さん、本山さん、福岡さん、岡さんが、参加者に対して自らの経験を踏まえて助言していきました。

イベントの最後に岡さんが「コワーキングスペースに集まる人たちは、事業や活動の背景が異なるのでアプローチが全然違う。それを共有すると『そんなやり方をするんですね』『そういうをツール使うんですね』といった発見が多い。どんどんコワーキングスペースを使ってで自分のキャリアを進めたり、起業のチャンスを掴んでいってもらいたい」と話し、イベントを締めました。

COMPASS小倉

北九州の推し店mapワークショップ(ホットミルク)

24日(金)は小倉北区黄金の女性専用コワーキングスペース・ホットミルクの利用が無料となり、午前中には「北九州の推し店mapワークショップ」が開催されました。

参加者の「推し店」を挙げていき、北九州市の白地図にマークしていくという企画で、参加者はそれぞれカフェや焼き鳥屋、ボクシングジムなどを挙げていました。

初めましての方も多数来店
「推し店」を付箋に書いていきます
最終的には市内各地にシールが貼られました
通常営業では女性専用のスペースですが、この日は男性の来店も可能でした。
ホットミルク スタッフのよっぴーさん(左)と代表の福永ちささん

女性専用コワーキングスペース・ホットミルク


「北九州コワーキングウィーク」を企画した、北九州市内でクリエイター向けシェアオフィス「Future Studio」を運営する岡浩平さん

「北九州コワーキングウィーク」を終え、岡さんは「自分が言い出しっぺでしたので、全イベントに顔を出しました。初めて行った施設もありましたが、実際に行って運営者の方と話してみると、その施設のカラーが自分なりにわかりました。どんな施設が合うのかは人それぞれですが、例えば学生向けのプログラムを考えている人は、学生が利用しているコワーキングスペースに行けば得るものがありますし、新しいビジネスプランを考えている人はITのエンジニアに出会って一気にプランが加速することもあるでしょう。

私個人では、初めて会った方と新しいビジネスの機会も生まれそうです。それは私が一年前に考えていたビジネスアイデアだったのですが、決め手に欠けていたので少し眠らせていたところでした。たまたま今回居合わせた方が、そのビジネスの現場寄りのポジションにいらっしゃったので話をしたところ関心をもっていただき、一歩進めることになりました。

ルーティンワークのついでに、頭の端っこにあるアイデアを拡張するには、コワーキングスペースを利用するのが一番だと思います。

今回のイベントを私たちコワーキングスペース運営者は『連携のきっかけ』と捉えています。今後継続的に運営者連携ができるような取り組みを行っていきたいですね」と振り返りました。

各施設へのアクセス

コワーキングスペース秘密基地

〒802-0002 福岡県北九州市小倉北区京町2丁目2−19 小倉ジャンジャンビル 3F

コワーキングスペース秘密基地

ダイヤモンドシェア

〒805-0061 福岡県北九州市八幡東区西本町4丁目1−1 一番街2階

ダイヤモンドシェア

COMPASS小倉

〒802-0001 福岡県北九州市小倉北区浅野3丁目8−1 AIMビル 6階

COMPASS小倉

ホットミルク

〒802-0071 福岡県北九州市小倉北区黄金1丁目1−11−301 福永ビル

ホットミルク

ATOMica 北九州

〒802-0002 福岡県北九州市小倉北区京町3丁目1−1 セントシティ 7F

ATOMica 北九州

DISCOVERY coworking

〒802-0001 福岡県北九州市小倉北区浅野1丁目1−1

DISCOVERY coworking

Tanga Table

〒802-0077 福岡県北九州市小倉北区馬借1丁目5−25 ホラヤビル 4F

Tanga Table

TOMOSUBA 福岡小倉店

〒802-0006 福岡県北九州市小倉北区魚町1丁目1−8 T&Mビルディング 1F

TOMOSUBA 福岡小倉店