北九州市 介護シェアリング都市実現に向けた取り組みを加速 「介護みらい会議」を開催

新日本三大夜景への選定や、人口の転入増加など、明るい話題が続く北九州市。暮らしやすさへの評価も高まっています。

一方で、高齢化率は進み、市民の約3人に1人は65歳以上となっています。

そんな中、北九州市は高齢化大都市のフロントランナーとして、「介護シェアリング都市」の実現を目指す取り組みを積極的に推進しています。この取り組みの一環として、2024年11月23日にATOMica北九州(小倉北区)で開催された「介護みらい会議」では、若手介護人材のネットワークづくりや、新たな介護の未来像について活発な議論が交わされました。

北九州市が描く介護の未来像

「介護みらい会議」には、武内和久市長も参加。会議の冒頭で、高齢化が進む北九州市の特徴を踏まえ、「未来の介護大作戦」と銘打ち、以下の3つの重点施策を示しました。

武内和久市長

テクノロジーを活用した「北九州モデル」の確立と展開

  • 施設における介護記録のデジタル化
  • 見守りセンサーの活用
  • 在宅版モデルの開発も進行中

未来型介護モデル施設の整備

  • イノベーティブな運営手法の導入
  • テクノロジーと人材育成の融合

介護シェアリングの推進

  • 介護に関わる関係人口の拡大
  • 多様な人材の参画を促すマッチングシステム「スケッター」の導入。1年間で100事業所の参画を目標

さらに武内市長は、「AIやテクノロジーが発達しても、人が人をケアする本質的な価値は変わらない」とした上で、介護を特定の業界だけの課題とせず、地域全体で支える新しい形を目指す考えを述べました。

会議後半のワークショップでは、「まちぐるみ介護」の構想や「多様性のある介護現場の創出」、「介護業界のイメージアップ戦略」「生きがいづくりを通じた予防的アプローチ」など、さまざまな提案が発表されました。

ワークショップで発表する参加者
「おんたろうズ〜老々行進曲〜」の上演を控えた演劇的パフォーマンスユニット「PUYEY」のお二方も参加。写真は高野桂子さん。

北九州市保健福祉局長寿推進部の斎藤介護保険課長は、「今回を起点に、第2回、第3回と継続的に開催していきたい」と述べ、若手介護人材のネットワーク構築を更に推進する意向を示しました。

介護のみらいをつなぐ北九州:https://city-kitakyushu-kaigo.jp/