北九州下関フェニックス ホーム開幕戦観戦記【3】

 宮崎・都城運動公園野球場でのシーズン開幕戦を2連勝で飾り、北九州市民球場での今シーズン初のホーム開幕戦。私自身フェニックスの試合を観戦するのは、昨年に引き続き4回目。しかし大分戦を観戦するのは初めてであり、これまで4戦3勝と勢いをつけている大分との戦いは非常に白熱したものになるだろうと、楽しみに北九州市民球場へと向かった。

この試合の先発は大江海透投手。昨年は先発ローテーションの一角を担っており、シーズン終盤には自己最速の151km/hを記録していた。サウスポーとしてはNPBにも劣らない速球と120km/h台後半の変化球を織り交ぜながら、今日の試合でも素晴らしいピッチングを見せた。

●1回表 大江投手がマウンドに上がる。

1回表を大江が三者凡退に抑えると、勢いそのままその裏、平間、吉岡の二人で先制した。
その後3回表、大分の先頭・小田にスリーベースを許すと、ワイルドピッチでランナーを返してしまい同点に追いつかれてしまう。しかし、その後は流れを渡すことなく後続を三者凡退に抑えた。

以降は互いにピッチャーを打ち崩すことができず、三者凡退が続いたが6回裏、この回1番宇土、2番平間、3番大河とヒットが続き逆転に成功。さらには5番和希が犠牲フライを放ち追加点を挙げると、8回裏には同じく平間、大河の連打で一点を追加し、大分の投手陣から4点を奪った。

投げては先発・大江が6回を被安打1、7奪三振。この好投に続き、7回を今シーズン新加入の橋爪が三者凡退、8回を本野が驚異の三者連続三振に抑えた。そして9回は、昨年に引き続き北九州の絶対的クローザーである松本が締め、投手4人で大分打線をわずか2安打に抑えるという素晴らしい投手リレーを見せた。
結果、4-1で見事勝利を収め、3戦3勝、負けなしと改めて北九州の強さが表れた結果となった。

●9回裏 クローザー松本が締める。

今日の試合で私が一番注目していた選手は、何といっても先発の大江投手だ。昨年の途中から徐々に存在感を見せ始め、シーズン終盤には、先発陣になくてはならないサウスポーへと変貌を遂げていた。今日の試合でも、打たれたヒットはたった1本のみ。それ以外ではすべての回を三者凡退に抑えていた。特に6回表に大分・新太郎選手から三振を奪った際には、新太郎選手がヘルメットのみならずバットまでも飛ばしてしまうほど、キレのある投球を見せた。

さらに今日の試合では、野手陣の気迫あふれるプレーも多く見られた。フェンス際のフライキャッチなど、守備でのナイスプレーももちろんだが、フライを打った際に、普段ではあまり見ることのできない、1塁からのタッチアップを狙った走塁が何度もあったのは特に驚きだった。

●8回裏 和希のフライにランナー平間と大河が同時スタート

また、お互いのリスペクトが感じられる場面も多くあった。1回裏、北九州の攻撃を前に、1塁コーチャーを務めていた西岡選手兼任監督が審判に対して一礼していたり、試合後大分の応援団から、昨シーズン、2シーズン前にそれぞれ大分に在籍していた薮選手、武蔵選手への応援があったり、「今年もよろしく フェニックス」の応援があったり、それに対する北九州ファンの拍手があったり…これこそが独立リーグならではの温かさであると感じたとともに、NPBとは違った視点で野球観戦ができるという独立リーグの魅力も感じられた。

●試合後、選手たちによるお見送り

試合後、フェニックスの選手たちが一直線に並び、お見送りをしてくれた。昨年から選手たちによる“ハイタッチお見送り”は行われており、昨年から何度か観戦している私にとって新鮮なものではなかったが、間近で選手とハイタッチするというのは、NPBではイベントなどでないとできないことであり、選手との距離が近いのは独立リーグの一番の魅力だと改めて感じた。

選手の皆さんは口々に「ありがとうございました!」と、観客のお見送りをしていたが、観客側からすると、北九州という地を選んでくれて、北九州に明るいニュースをもたらしてくれて、素晴らしい試合を見せてくれて、こちらこそ「ありがとうございました!」である。
今後も北九州下関フェニックスの躍進、優勝を願って応援していきたいと、改めて決意したホーム開幕戦となった。

(執筆:もりさきさん)