ゼンリンミュージアムの企画展『遠ざかる「世界」、キリシタンが待ち望んだ「世界」』【2022年1月5日(水)~2月13日(日)】 

2022年1月5日(水)から、リバーウォーク北九州14Fのゼンリンミュージアムにて、長崎県との共同企画展『遠ざかる「世界」、キリシタンが待ち望んだ「世界」』が開催されます。

この企画展では古地図・信仰用具など約40点を展示。
大航海時代の古地図に描かれた日本の姿や、キリシタン大名とキリスト教の関わり、潜伏キリシタンの密かな祈りを物語る信仰用具などを中心に紹介します。

ゼンリンミュージアムが所蔵する古地図と、信仰用具を一連の展示としてご覧いただくことで、ヨーロッパ人の目に映った、日本におけるキリスト教の布教活動の実像を知ることができます。

開催期間

2022年1月5日(水)~2月13日(日)

Zキュレーターによるガイドツアー

開催期間内、平日の14時からZ(ズィー)キュレーター(ゼンリンミュージアムに常駐する地図の楽しみ方を伝えるスタッフ)によるガイドツアーが行われます。

豊富な知識量を誇るZキュレーターによる分かりやすい解説により、楽しさが倍増します。もちろん質問も可能。あなたの「知りたい」をぜひ満たしてください。

※事前予約は不要です。
※参加人数により、少人数のグループに分けて複数回実施します。

[入館特典]企画展限定デザインのチケットホルダー

有料入館者全員に企画展限定デザインのチケットホルダーが配布されます。

このホルダーは本企画展に関連する各年代の地図から、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に関連する地域を抜粋してあしらった特別デザインです。

チケットホルダーのデザイン

展示概要

第1章.大航海時代とキリシタン大名

ポルトガル船の来航によって世界と日本は大きく近づきます。商人や宣教師がもたらす情報によって、「ジパング」の情報はヨーロッパへ伝えられ、精緻な地図も作られるようになります。日本に伝わったキリスト教は、大村純忠らキリシタン大名に保護され全国に広まりました。

第2章.遠ざかる世界と潜伏キリシタンの祈り

江戸幕府による禁教と海禁政策によりポルトガル船が追放されると、地図に描かれる日本の情報も乏しくなっていきます。宣教師も不在となる中で孤立した日本のキリシタンは、自分たちだけで信仰を継承することとなり、独特の信仰形態が育まれました。

第3章.再び出会った世界と日本

幕末、2世紀ぶりに日本が開国すると、再び世界と日本は出会います。キリシタンも世界に例をみない孤立を経て宣教師と再会し、新たな信仰用具がもたらされました。

展示品の一例

プトレマイオス/フリース「大韃靼図」1522年
ゼンリンミュージアム所蔵

オギルビー「長崎図」1670年
ゼンリンミュージアム所蔵

お水瓶 平戸市生月島堺目集落伝来
平戸市生月町博物館・島の館蔵
画像提供:平戸市

「ハンタマルヤ像(マリア観音像)」
中国製 17-18世紀
長崎市三重地区樫山集落伝来
長崎市外海歴史民俗資料館蔵

ゼンリンミュージアム公式ホームぺージ

取材後記

記事本文にも書きましたが、可能であれば平日14時からのガイドツアーに参加してみてください。ゼンリンさんならではの、地図の変遷を交えたキリスト教の歴史の話が聴けると思います。

・禁教令が出ている間にキリスト教徒がどのように信仰を続けていたか
・宣教師が不在の中、日本の文化に合わせてキリスト教がどのように変化していったか

これらの話は非常に興味深かったです。
歴史好きと地図好きの両方の知識欲を満たしてくれる素敵なイベントです。2月13日(日)まで。