食を通して北九州市の良さを伝える書籍「おいしい北九州」の著者、東 恭子さんが新たに開拓した飲食店を紹介する企画【やっぱりおいしい北九州】。北九州市内の“おいしい”飲食店を素敵な記事と写真で紹介します!!
西小倉駅の近く、長崎街道からリバーウォーク北九州へ抜ける脇道にある小さな店SUNDOG。創業から約20年。PRらしいことはほとんどしていない中、口コミや、店の前をたまたま通りがかったことがきっかけというファンを多く集める人気のホットドッグ専門店だ。
店を一人で切り盛りするのは店主の副島憲二さん。先代から店を引き継いでから二年以上が経過した。SUNDOGの味と店に惹かれた副島さんは、「自分もこういう店をやりたい」という熱い気持ちから先代に弟子入り。とはいえ当時勤めていた職場を急にやめるわけにもいかず、最初の数か月間、昼はSUNDOG、夜は引継ぎをしながら以前の職場と二足の草鞋の生活を送った。副島さんが完全に先代から店を引き継いだのは、それから約二年半後。
現在も先代の時代からの常連客が多く店を訪れ、ホットドッグを購入する傍らで副島さんとのコミュニケーションを楽しむ。もちろん、新規客にとっても歯切れよく軽快な対応はとても心地よい。客との会話を交わしながらでも手際よく注文の品を作り上げていく副島さん。とにかく美味しいホットドッグを作りたいというのはもちろんだが、提供スピードの速さにもこだわっているそうだ。
ホットドッグといえば、普通バターロール系のものやコッペパンを使っているイメージだが、SUNDOGで使用するパンは、パリッと焼き上げた表面と、中のふわっとした食感のバランスがよいオリジナルのソフトフランス。ソーセージも豊前みやこハム製のオリジナルだ。定番商品の「サンドッグ」は、シンプルに素材の良さを感じさせてくれる。
時間と手間をたっぷりとかけて作られたSUNDOG自慢のオリジナルソース。それぞれの美味しさを味わうことができる「オニオンソース」や「極上プレミアム・サンドッグ」もおすすめしたい。特に「極上プレミアム・サンドッグ」は、天然酵母と国産小麦100%を使用したドッグパンと特大のフランクソーセージとアンチョビソースの個性ある組み合わせ。パキッとしたソーセージの歯ごたえも良く、食べ応えも充分だ。
ほぼ二ヵ月に一度登場する、季節に合わせた期間限定の商品も見逃せない。
オリジナルのソースや、自家製ジンジャーエールのシロップを仕込むのは副島さんの妻。「うちの店は嫁さんがいないと成り立たないです」という副島さん。ソース作りも先代夫婦から副島さんが夫婦で学んだそうだ。
「先代は師匠でもあり、友達でもある。商売をする上ではライバルでもあるので負けたくないという思いもありますが、本当に尊敬しています」という副島さん。今も良い関係が続いているのが言葉の端々から感じられる。
最後に、SUNDOGのホットドッグ、テイクアウトした後に多少時間が経過したくらいでは見た目も味も食感も落ちない点も推しておきたい。もちろん出来立てのおいしさは言うまでもないのだが、買ってすぐ食べられず、冷めてしまったという時はレンジやトースターを使えばOKだし、個人的には多少冷めたくらいでは全然問題なく美味しくいただける。
例えば、店でゆっくりとランチを楽しむ時間はないけれど、職場に戻ってパソコンに向かいながらでも手軽にお腹と気分の両方で満足感を得たい時。天気のいい日に近くの公園やオープンスペースでランチタイムをすごしたい時。そんなシチュエーションにもぴったりな店である。
主なメニュー(税込み)
自家製ジンジャーエール
サンドッグ 460円
オニオンソース 460円
クリーミーグラタン 470円
イタリアンチキン 480円
極上プレミアム・サンドッグ 680円
フライドポテト(塩味、カレー、ガーリックなど8種類) 各270円
ナゲット(5コ入り) 360円
コーヒー(ホット・アイス) 300円
自家製ジンジャーエール 390円
営業時間
10:00~20:30
(金曜)10:00~22:30
※売切れ次第終了
定休日
月曜・第三火曜
アクセス
住所:北九州市小倉北区室町2-10-22
TEL:093-581-1999(電話予約OK)
公式Instagram
【やっぱりおいしい北九州】 菩提樹(八幡西区)
【やっぱりおいしい北九州】 ごはん屋TAMANOYA(小倉北区)
【やっぱりおいしい北九州】お茶の山口屋(小倉北区)
【やっぱりおいしい北九州】 Base café【バーズカフェ】(小倉北区)
【やっぱりおいしい北九州】 洋食明治堂 (八幡西区)
【やっぱりおいしい北九州】 辛麺屋十九力 (小倉南区)
連載記事 北九州でカウンターを極める