【#北九州下関フェニックス】ホークス四軍を投打に圧倒 西垣彰太「マダックス」達成（2024年7月27日）

北九州下関フェニックスがホーム・下関で福岡ソフトバンクホークス四軍と対戦し、先発・西垣彰太の「マダックス」達成と12安打10得点とホークス四軍を投打に圧倒。フェニックスは首位をキープした。

◎【北九州下関フェニックス 10-0 福岡ソフトバンクホークス四軍（2024年7月27日）　オーヴィジョンスタジアム下関】

独立リーガーにとってNPBとの対戦はモチベーションが上がるという。

フェニックスの先発マウンドを任されたのは西垣彰太。NPB入りを視野に入れ、今季フェニックスに入団してきた。

昨年は関西独立リーグの和歌山ウェイブスでプレー。15勝3敗1Sと成績を残し、ベストナインとMVPに選ばれた。

今季は開幕から先発ローテーションの一角を任された。勝ち星に恵まれない試合が続いたが、4月27日の宮崎サンシャインズ戦で初勝利を挙げると、以降は勝ち星を積み重ね、この日までに6勝（4敗）を挙げている。

特徴は一試合投げ切るスタミナ。一試合投げることを想定してか、「最速よりも平均球速を意識しています」と話す。

この日の西垣は、初回にホークスの1番、2番を連続で空振り三振に切って取るなど、上々の立ち上がりを見せた。中盤に2度ほど得点圏に走者を進められるも、冷静に後続を断ち、ホークス打線に得点を許さない。終盤、グイとギアを上げた西垣は7回から9回まで三者凡退に抑えた。結果、三塁を踏ませぬ好投で球数は98球。「マダックス（100球未満での完封）」を達成し、7勝目を挙げた。

今日は積極性を見せた打線も勝因の一つといえる。

切り込み隊長・中田航大は3安打のうち、2本が初球打ち。積極的にバットが出るときは好結果を残すことが多い。この日の3安打で打率を.447に上げ、打率リーグトップをキープ。試合後のヒーローインタビューでも「NPBを目指します」と改めて宣言した。

この日は1安打だったが、シーズン途中に宮崎サンシャインズから移籍してきた福田虎太郎にも注目したい。フェニックスは内野の層に若干不安があったが、宮崎時代は主にセカンド、サードを守った福田の加入でディフェンスにもさまざまなバリエーションを持たせることが可能となった。吉岡翼キャプテンも「平間さんを休ませることができるようになった」と話す。

途中加入の福田虎太郎はユニフォームが間に合っておらず川﨑大輝のユニフォームを着用（本来の背番号は69）

試合後コメント

松本直晃監督

ーー本日の試合を振り返っていかがですか？

今日は西垣に尽きますね。「マダックス」達成と良く投げてくれました。

ーー打撃陣はいかがでしたか？

序盤、向こうのミスも重なって効率よく点が取れたところは評価しています。強いて言うなら、3回以降、何度もチャンスを作っていたので、中押し、ダメ押しとたたみかけられたらもっとよかったと思います。

ーーシーズンも約3分の2が終わりました。

今後も大事なゲームが続きますし、どこが相手でも自分たちの野球をしっかりして勝つっていうことが大切だと思っています。気を抜かずに目の前のゲーム1個1個に集中してやるだけです。

西垣彰太投手

ーー今日の投球を振り返っていかがでしょうか？

今日はストライクを先行していく、自分の本来のリズムで投げていたのでしんどいと感じることもなく、野球って楽しいなと久しぶりに感じていました。

ーー試合終盤「マダックス」は意識していましたか？

6回か7回に本野投手コーチから「このままいったら“マダックス”達成できるぞ。ちょっと狙って来いよ」と言われてから意識するようになりました。それまで全然気にしていなかったんですよ（笑）

ーーNPB球団との対戦は？

昨年の関西独立リーグ選抜で戦ったとき以来ですね。そのときは3イニングしか投げられなかったので、あまりアピールができませんでしたが、今日はしっかりとアピールできたと思います。

ーーやはりNPBのユニフォームを見ると意識しますか？

喉から手が出るほど着たいユニフォームだったので、逆に負けたくないなと思いました。関西選抜のときもそう思っていたんですが、当時は自分が投げて勝ちにいく野球ができませんでした。フェニックスに入団して一試合任せてもらえるようになり、心の底から勝ちにこだわっています。自分の結果を出すというよりも、チームを勝たせるような気持ちで挑んでいます。