
北九州下関フェニックスは10月4日、富山県高岡市の高岡西部総合公園野球場で行われた「日本地域プロ野球リーググランドチャンピオンシップ2026」決勝で、群馬ダイヤモンドペガサスと対戦し、1-3で敗れた。
九州アジアリーグ王者として大会に臨んだフェニックスは、初戦で石川ミリオンスターズ、準決勝で徳島インディゴソックスを破り、決勝へ進出。日本一には届かなかったものの、準優勝で2026年シーズンを終えた。
決勝の先発を任されたのは、今季16勝を挙げ、最多勝と最多奪三振の2冠に輝いた千脇諒太。千脇は10月2日の初戦・石川戦にも先発しており、中1日で再びマウンドに上がった。

初回、千脇は3安打を集められて2点を先制され、フェニックスが追いかける展開となった。
群馬の先発は平元銀次郎。広陵高校時代に甲子園を沸かせた左腕がフェニックス打線の前に立ちはだかった。
打撃好調の井町が2つの四球で出塁したものの、後続が続かず、6回まで二塁を踏めず。スコアボードにゼロを並べた。

千脇も粘り強い投球を続けたが、4回裏には一死二、三塁からスクイズを決められ、0-3とリードを広げられた。
打線がようやく反撃したのは7回だった。
一死から平間隼人が7球粘って四球を選び、二盗に成功。一死二塁から薮怜汰が左前へタイムリーヒットを放ち、1-3と2点差に迫った。
8回には阿部勝美が内野安打で出塁し、大豊も四球を選んで一死一、二塁。井町の左飛で走者が進み、二死一、三塁と長打が出れば同点のチャンスをつくったが、あと一本が出なかった。
9回に逆転の期待がかかったが、三者凡退。1-3で試合終了となった。
フェニックス打線は2安打1得点。千脇が3失点に抑えて試合をつくったが、最後まで2点の差を埋めることができなかった。
平間兼任監督は試合後、「ここまで来たからには、日本一を取りたいという気持ちで試合に臨んだ」と振り返った。

決勝では、九州アジアリーグでは対戦する機会の少ない速球を持つ投手たちと対峙した。150キロを超える左腕が何人も出てくる投手陣を目の当たりにし、「なかなか壁は高い」と感じたという。
それでも千脇を筆頭に投手陣が粘り、守備でも好プレーが出たことについて、「最後の最後までいい試合をしてくれたので、本当に感謝を伝えたい」と選手たちをねぎらった。
石川、徳島を破って決勝へ
フェニックスのグラチャンは、10月2日の石川ミリオンスターズ戦から始まった。
初戦の先発は千脇。一進一退の展開となる中、終盤に勝ち越し、4-3で勝利。グランドチャンピオンシップ初勝利を挙げた。
翌3日の準決勝では、かつて平間兼任監督も在籍した四国アイランドリーグplus王者の徳島インディゴソックスと対戦。在籍5年目、選手兼任投手コーチとして2年目を迎えた荒巻千尋が先発した。
フェニックスは初回から打線がつながって4点を先制。2回にも1点を加えた。その後1点差まで追い上げられたが、終盤に再び突き放し、17安打10得点で10-6と勝利した。
この試合では井町が5打数5安打、1本塁打、2打点と打線をけん引。本人も「ちょっとできすぎかなと思いますね」と笑った。
大会前、平間監督は徳島の橋本球史コーチに連絡し、「僕らは石川に何としても勝つので、一緒に試合したいですね」と話していたという。互いに勝ち上がったことで対戦が実現し、「徳島戦は、勝ち負けに関係なく楽しめた。結果勝ったので、とてもうれしかった」と振り返った。
準決勝で5安打を放った井町は、決勝では相手から強く警戒されていることを感じていたという。実際に井町の打席に合わせて投手交代する場面もあり、2つの四球を選んだものの安打は出なかった。
大会全体では打率5割を超え、本塁打も記録。「個人的には良かったかなと思う」としながらも、最後には優勝を逃した悔しさが残った。
「カバーし合って、支え合って、粘って」

2026年のフェニックスは開幕4連敗から始まった。
井町は当時を「もうやばいなという始まりだった」と振り返る。それでも前期トーナメントを制し、後期リーグ戦でも優勝。ファイナルラウンドでは大分B-リングスとの争いを制し、九州アジアリーグのシーズン王者となった。
井町自身も前年から個人成績を伸ばし、「タイトルは取れなかったんですけど、とてもいい一年だったと思います」と振り返った。
平間監督は今季のチームについて、「誰かが打てない時は他の誰かが打つ。カバーし合って、支え合って、粘って粘ってというチーム作りを心がけてきた」と話し、その積み重ねが九州アジアリーグでの優勝につながったと振り返った。
チームは10月10日(土)午後6時30分から、小倉城天守閣前広場でリーグ優勝報告会を開催する。九州アジアリーグのシーズン優勝を果たした選手たちが、ファンに今シーズンの戦いを報告する。


