4月23日(日)、小倉南区若園地区で「WAKAZONO タウンパレード」が開催されました。
小倉南区役所や小倉南図書館、小倉医療センターが集中している若園地区は、行政や医療サービスを受けやすい利便性を持つ地域です。若園小学校や企救中学校、北九州高校、北九州市立大学と学校もそろっています。北九州市立総合療育センターは、医療と福祉の機能を持ち、近隣の特別支援学校との連携を図りながら、医療・福祉・教育の3つの領域から総合的に障害児を支援しています。
高齢者や子育て世帯に加え、障害者にとっても住みやすい街とされている若園地区では、地域の資源を最大限に活用し、「高齢者や障害者が住みやすい街は、誰にとっても住みやすい街である」というインクルーシブ・コミュニティの理念に基づき、全国に先駆けた共生モデル事業「ともに暮らす街̶わかぞのインクルーシブ・コミュニティ (WinC) 構想」を進めています。
その一環として、2021年に「WAKAZONO タウンパレード」が始まりました。3回目を迎えた今回は、JR城野駅前をスタート地点に、若園4丁目公園までの「みなみっこ通り」を思い思いの格好で1時間ほど歩くパレード、音楽やダンス、フリマなどが楽しめるタウンフェス、そして北九州市在住の画家・黒田征太郎さんと一緒に絵を描くライブペイントが行われました。また、開催に先立ち、4月1日から小倉南図書館で障害者アートの展示も行われていました(4月30日まで)。
パレードの模様
黒田征太郎さんと一緒に絵を描くライブイベント
小倉南図書館の障害者アート
昨年、「WAKAZONO タウンパレード」実行委員会が小倉南区長を表敬訪問したときの様子を取材させていただいたときにこのイベントに非常に興味を持ち、2023年は現地で取材すると決めていました。
イベント当日朝、パレードの集合場所に到着すると、既に数百人の参加者が集まっていました。10時にパレードがスタートし、思い思いの格好をした参加者が沿道に住む人たちに手を振りながら満面の笑顔で歩いていました。行列の中には、国会議員や県会議員、市会議員の姿も。(招待ではなく)プライベートで参加しているという議員さんもいらっしゃいました。
パレードの目的地である若園4丁目公園では、ステージイベントや黒田征太郎さんが参加するライブペイントが行われました。多様性を大切にするイベントらしく、車いすの参加者もタイヤにも塗料を塗ってペイントに参加。他ではまず見られない作品が出来上がりました。
昨今、「多様性が大切」などといわれますが、実際に行動に移すにはさまざまな障壁が存在します。そんな中で、地域住民と大学生らが作り上げたこのイベントは、北九州市にとって非常に価値あるものだと感じました。ぜひ一度ご覧になることをお勧めします。
主催:WAKAZONOタウンパレード実行委員会
共催:ともに暮らす街—わかぞのインクルーシブ・コミュニティ(WinC)構想委員会/若ワク会/九州フィールドワーク研究会(北九州市立大学人類学ゼミ・野研)