夢のNPBへ!! オリックス・バファローズ育成ドラフト2位指名・大江海透投手インタビュー

11月7日(火)にオリックス・バファローズと仮契約を結んだ大江海透投手に、ドラフト会議の日の気持ちやNPB入り後の目標、北九州下関フェニックスでの2年間の思い出などをうかがってきました。

ーードラフト会議の前の晩は眠れましたか?

自分の人生の分岐点を控えていたので、緊張して2時間くらいしか眠れませんでした。

ーードラフト会議で名前を呼ばれた瞬間はどんな気持ちでしたか?

ドラフト会議後にスポンサーさんのところに挨拶に行ったときにも同じことをよく聞かれたのですが、NPBという夢の世界への入り口が開き、言葉では言い表せないようないろんな感情が混じり合っていました。これまでに味わったことのないような不思議な感覚でしたね。


ーードラフト会議での指名後には多くの連絡がきたんじゃないでしょうか?

Instagramで300~400件くらい、LINEも200件以上来ていて、返事しても全然減っていきませんでした(笑)

ーーオリックス・バファローズという球団にどのようなイメージをお持ちですか?

「強いチーム」だという印象です。
投手陣も充実しており、自分もその中でこれからまだ伸びることができるのだろうと感じています。一軍のマウンドに上がる競争率も高いと思っていますが、不安よりも「やってやるぞ」とワクワクしている気持ちのほうが強いです。

ーーバファローズで話を聞いてみたい選手はいますか?

どの選手も一流だと思うので、全員に話を聞いてみたいです。その中で自分に合ったものを見つけて、スキルアップに繋げていきたいと思います。

ーーでは、パ・リーグのバッターで対戦したい選手は?

「この選手がすごいから対戦したい」と思った時点で、僕が気持ちで負けていると思うので、特にどのバッターと対戦したい、ということは考えていません。

ーーフェニックスでプレーした2年間を振り返ってみていかがでしたか?

人間的に成長できた2年間でしたし、そのおかげで技術も上がっていったのだと思っています。

ーー西岡監督からかけられた言葉で印象に残ってるものがあればお聞かせください。

西岡監督からはメンタルを鍛えてもらい、2年間で僕のメンタルは大きく変わりました。元々メンタルが弱く、逃げてしまうような投球スタイルだったのですが、西岡監督から「絶対に通用するからどんと投げてこい。打たれてもいいからまっすぐを投げろ」と言われ続けたことで、今の投球スタイルが確立しました。。

ーー2年間で印象に残っている試合を教えてください。

153キロを出して自己最速を更新した、2023年8月27日の大分B-リングス戦です。

大江海透投手(2023年8月27日撮影)

ーーNPBでプレーするにあたり、どこがご自身の課題であると考えていますか?

あまり負のイメージを持ってNPBに行きたくないので、自信のあるところをしっかり見せていく、というマインドでいきたいと思います。

ーーどのあたりをアピールしていきたいですか?

ストレートとカットボール、スプリットの3球種で戦っていきたいと思います。

ーースカウトの方もおっしゃってましたけど、だいぶ体が大きくなりましたよね?

今は92キロあるんですが、高校のときは太らない体質で70キロぐらいしかありませんでした。大学で約10キロ、フェニックスで約10キロ増量しましたが、直近の10キロ増のおかげで、球速も速くなったしコントロールもつきました。

ーー体重が増えた主な要因は?

フェニックスに入ってからのウエイトトレーニングの効果が大きいと思います。ウエイトトレーニングが必要であることは大学のときに分かっていたんですが、ウエイトルームもありませんでしたし、費用的にジムにも通えなかったので、大学のときにはウエイトトレーニングをしていませんでした。

ウエイトトレーニングの大切さに早くから気づいて、しっかりとやっておくべきだったと後悔したこともありますが、大学でウエイトトレーニングの経験がなかったからこそ、フェニックスでしっかりと鍛えることができて、こうやってNPBに入ることができるのかもしれません。

ーーフェニックスではウエイトトレーニングをどれくらいの頻度でやっていましたか?

1年目は先発で投げていて登板間隔も最低中5日あったので、ウエイトトレーニングをガンガンやっていました。今年は中継ぎで投げており、去年ほどはウエイトトレーニングができなかったんですが、やれる範囲で力をつけてこれたかなと思っています。休みの前の日は必ずウエイトトレーニングを行うといった工夫をしていましたし、ウエイトトレーニング不足で体重を落とさないように食事にも気を遣っていました。

ーーNHKさんの記事で、高校・大学とずっと2番手ピッチャーだった、という話を読みました。同じ境遇の選手に伝えたいことはありますか?

高校ではキャプテンで4番を打つピッチャーがいて、僕は背番号10番でした。大学でも2番手ピッチャーで、ずっと悔しい思いをしてきました。フェニックスではエースになるぞ、という気持ちで臨みましたが、右の荒巻(千尋)がエースでした。

そんな状況でも自分を信じて頑張っていたことで、NPBのドラフト会議で指名されました。
2番手ピッチャーでも諦めなければいけるぞ、というところを見せることができたんじゃないかと思います。

自分なりのピッチングをしたら、見てくれている人は見てくれています。チーム内での役割を果たしてれば、きっと必要とされるので、あきらめずに頑張ってほしいと思います。

ーーNPBに入ったら先発、中継ぎのどちらをやりたい、などありますか?

自分では中継ぎに向いていると思うので、中継ぎで1本立ちできるような投手になりたいです。

僕はマウンドに立ったら1球目から全開で投げられるという強みもあるし、連投しても出力は落ちないので、中継ぎのほうが活躍できる可能性があるんじゃないかと自己分析をしています。

ーーフェニックスのファンの方にメッセージをお願いします。

この2年間、ファンの方のとても温かい声援のおかげで頑張れた試合もたくさんありました。本当にありがとうございました。これからもフェニックスと大江海透の応援をよろしくお願いします。

西岡監督からは「育成契約でスタートラインにも立てていない状態なんで、この冬の練習が大事だぞ」と言われているので、来年に向けて練習を頑張っていきたいと考えています。

そして来年の春季キャンプで結果を出して、開幕から1軍入りできるよう頑張ります。

ーーありがとうございました!

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