2025年7月5日(土)、6日(日)、北九州下関フェニックスはオーヴィジョンスタジアム下関で宮崎サンシャインズと対戦。5日の試合に快勝した後、6日のダブルヘッダーは1勝1敗。トータルで2勝1敗と勝ち越し、リーグ首位の火の国サラマンダーズを追いかける。
■ 7月5日(土)
北九州下関フェニックス 11-5 宮崎サンシャインズ

フェニックスが機動力を武器に11-5で快勝を収めた。
先制したのはフェニックス。初回、先頭の中田航大が初球をセンター前に運んで出塁すると、すぐに盗塁を決めて無死二塁に。続く漁野海人が中前打で無死一、三塁の形を作ると、平間隼人が1ボール2ストライクから右前に弾き返して先制点を奪った。
フェニックスの先発は、創設初年度からチームを支える荒巻千尋。初回を9球で三者凡退に抑えたが、2回に先頭の川越亮輔に左前打を許し、野田裕人に初球を左越え2ランとされ逆転を許した。

フェニックスは直後の2回裏、7番井町爵久が四球で出塁すると、一死二塁から河野颯太が中前に適時打を放ちすぐさま同点に追いついた。続く3回裏には平間のヒットと盗塁から再び得点機を作り、井町の左犠飛で勝ち越しに成功した。
4回には河野が中前打で出塁し盗塁、さらに暴投と相手のミスが絡んで追加点を奪い、6-2とリードを広げた。荒巻は5回に嵯峨一矢に左越え2ランを浴び、6回にも1点を失ったが、以降は落ち着いて後続を抑えた。
フェニックスは中盤以降も四球や盗塁を絡めて得点機を作り、平間や漁野のタイムリーなどで着実にリードを広げた。8回には伊藤秀樹が、9回には中村総一郎が登板し、サンシャインズの反撃を許さず11-5で快勝した。
宮 崎 020021000 │5
北九州 11130023X │0
【宮崎】 田中大道 吉田颯 坂本満広 山科颯太郎 – 西林剛太
【北九州下関】 荒巻千尋 伊藤秀樹 中村総一郎 – 霜門佑哉 宮原滉希 松田政大
[本塁打]野田 裕人(宮) 嵯峨 一矢(宮)
■ 7月6日(日)第1試合
北九州下関フェニックス 13-3 宮崎サンシャインズ(5回コールド)

6日の第1試合もフェニックスが先手を取った。1回裏に先頭の中田が四球で出塁し盗塁、捕逸で三塁へ進むと相手投手の暴投で生還し、無安打で1点を先制した。
2回にはフェニックスが2死からヒットで出塁した井町、関本慎太郎がダブルスチールを決め1点を追加。さらに河野がレフト線に適時三塁打を放ちリードを3点に広げた。3回も漁野の二塁打を足掛かりに宮原滉希、井町の連続タイムリーで5-0とした。
5回裏にはフェニックスが平間の二塁打と四球、押し出しなどで走者をため、相手の守備の乱れや四球を絡めて一挙8得点。13対3となり、規定によりコールドゲームで試合終了となった。
フェニックスの先発・西垣彰太は4回にサンシャインズにソロと2ランで2点を失ったが、持ち味のテンポの良い投球で5回を被安打6、7奪三振と好投し、今季8勝目を挙げた。5回には一段ギアを上げ、3三振を奪うなど、要所で実力の高さを見せつけた。打撃陣では井町が3安打を放ち入団初の猛打賞となった。

宮 崎 00030 │3
北九州 12208x│0
【宮崎】 糟谷颯 山科颯太郎 古殿聖月 – 西林剛太
【北九州下関】 西垣彰太 – 宮原滉希
[本塁打]窪田 翔太(宮)
[三塁打] 河野 颯太(北)
[二塁打]漁野 海人(北) 平間 隼人(北)
■ 7月6日(日)第2試合
北九州下関フェニックス 0-2 宮崎サンシャインズ

午後の第2試合は上田優太が先発した。上田は宇部工業3年時の夏の選手権山口大会決勝で、その年の選手権で準優勝した下関国際を追い詰めた好投手。春季大会では下関国際を破っており、県では世代トップクラスの右腕だ。フェニックスに入団した2年目の今季は、主に中継ぎで登板を続けていたが、6月から先発を任されるようになった。山口県の高校野球ファン期待の20歳だ。
スタミナが課題とされた上田だったが、今日は序盤からテンポの良い投球が続いた。2回に2点を失ったものの、今季最長タイの5回を投げ被安打4、奪三振4の好投。打線の援護なく勝ち星はつかなかったが、先発でも十分にやっていけるところを平間監督やファンにアピールした。
この試合のフェニックス打線は精彩を欠き、サンシャインズの左腕・千脇の前にあと1本が出ず完封負けを喫した。

宮 崎 0200000 │2
北九州 0000000 │0
【宮崎】 千脇諒太 – 西林剛太
【北九州下関】 上田優太 中村総一郎 – 宮原滉希 松田政大
[三塁打]實松 泰(北)
[二塁打]野田 裕人(宮)
■平間隼人兼任監督コメント(7月6日の試合後)
ーー3連戦を振り返っていかがでしたか?
今日の2試合目を落としたのが痛かったです。上田が好投していたのですが、野手のミスで点を取られてしまいました。攻撃では得点圏にランナーを進めており、あと1本が出ていれば負けることはなかったと思います。
ーー上田投手の投球内容はどう評価していますか?
粘り強く頑張って5イニング投げ切ったので、次に生かせると思います。
ーー今シーズン残りのキーマンは?
若手の選手が上がってくると相乗効果でチームの底上げができるので、井町なり、上田なりの状態が上がってくるとチームも乗ってくると思います。
■上田優太投手コメント(7月6日の試合後)
ーー今日のピッチングをを振り返っていかがでしたか?
先制された2回に、先頭打者に四球を出したところが課題だと感じました。あとはボール先行もありませんでしたし、ゾーンで勝負できたところは良かったと思います。
ーー5回を投げ切りました。
いつも5回で点を取られる場面が多かったので、鬼門の5回をああいう形で切れたっていうのは、自分でも成長を感じましたし、良かったかなと思います。
ーー今後の意気込みをお願いします。
先発してまだ勝てていないんで、早くチームの勝利に貢献できるピッチングをしていきたいなと思います。
■井町爵久選手コメント(7月6日の試合後)
ーー第一試合では3安打でした。
初球からどんどん振っていこうと思ってたんで、その結果がヒットにつながって良かったと思います。嬉しいです。試合はまだまだ続くので、ここからもっと伸ばせるように、頑張っていきたいと思います。
ーー今後の意気込みをお願いします。
自分のバッティングで、チームを勝利そして優勝に導けるように頑張っていきます。