【#北九州下関フェニックス】創設3年目の初優勝 独立リーグ日本一をかけた大会へ(2024年9月8日)

◎【北九州下関フェニックス 6-5 宮崎サンシャインズ(2024年9月8日) 北九州市民球場】

松本直晃監督は、開幕前のインタビューでこう話しました。

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ーー主力が抜けた打撃陣はいかがでしょうか?

監督のオファーを受けたときに、そこが一番気になっていました。大河やモタが火の国サラマンダーズに行き、宇土が引退した穴は結構大きいんですが、吉岡も平間も残りましたし、個人的には去年さほど打席数の多くなかった中田や和希が今年どれだけ活躍してくれるか、そこに期待しています。

ーーフェニックスといえば打のチームというイメージが強かったですが今季はそのあたりが変わりそうですか?

点の取り方が変わるかもしれなません。ここ2年間のフェニックスは、個人の高い能力を存分に発揮してきたチームでしたが、そこにチーム力を加えて、得点力を補えればと考えています。そのためにはチームプレーも必要ですし、走塁も重要になってきます。

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現に今シーズンは、昨年までに比べるとバントでランナーを送ることが増えました。得点力の高さも、昨年までとは異なり、積極的な走塁が生み出したものといえるでしょう。

今日の終盤には、今季の戦い方がぎっしりと詰まっていました。

前日の勝利でマジックを「1」としたフェニックス。マウンドには、この3年間フェニックス投手陣をけん引してきた荒巻千尋が上がります。

荒巻は、1日の火の国サラマンダーズ戦(リブワーク藤崎台球場)で制球を大きく乱し、1回1/3を7四球6失点で降板。優勝が懸かった今日、松本監督の期待に応えられるか注目のマウンドとなりました。

先発・荒巻千尋は8回を粘投

今日も、宮崎サンシャインズペースで試合が進みます。

1回表、守備の乱れから1点を失いリードを許しますが、その裏すぐに2番・横山晴人に4号ソロが飛び出し、試合を振り出しに戻します。

同点ホームランを放った横山

3回にも4点を失い1-5に。この時点で大分B-リングスが敗戦したためフェニックスの優勝は決まっていたものの、「試合に勝って優勝を喜ぶ」ためにはこの差をひっくり返したいところです。

3回裏、好調の中田航大が犠牲フライ、横山晴人がタイムリーヒットを放ち、3-5と2点差に迫ります。

5回に平間隼人のタイムリーで1点を加え4-5とすると、7回に河野颯太がライトスタンドに2号ソロを放ち、5-5の同点とします。

タイムリーヒットを放った平間隼人

9回表には、セーブのつかないシチュエーションながら、マウンドに守護神・中村総一郎が上がります。中村総一郎は危なげない投球で無得点に抑え、球場はサヨナラ勝ちの期待が高まります。しかし、先頭の藤木貫太のセンター前ヒットを生かせず無得点に。タイブレークに突入します。

城内が湧いた藤木貫太のヒット

10回表のマウンドに上がったのは行木俊。先頭打者に送りバントを決められますが、後続を三振、セカンドゴロに打ち取り、サンシャインズに得点を許しません。

この時点で負けのなくなったフェニックス。松本監督は9番・漁野海人からの打順を選択しました。

ここで代打に福田虎太郎を指名。福田は自らも生きるバントで無死満塁とします。

松本監督の期待にしっかりと答えた福田虎太郎

続く中田は三振に倒れますが、好調・横山がレフト前にはじき返し河野が生還。フェニックスがサヨナラ勝ちで優勝に花を添えました。

サヨナラ打の横山。2試合連続の猛打賞
サヨナラ勝ちを喜ぶフェニックスナイン

行木が昨日に続いて勝利投手。横山が2試合連続の猛打賞で今シーズン89安打となり、残り4試合で100安打に到達するか注目です。

ヒーローインタビューは行木(左)と横山

宮 崎 1040000000 │5
北九州 1020101001X│6

【宮崎】 吉田颯、木山幸輝 ー宮下裕悟
【北九州】 荒巻千尋、中村総一郎、行木俊ー藤木貫太
[本塁打]藤川 嵩平(宮) 川越 亮輔(宮) 横山 晴人(北) 河野 颯太(北)
[二塁打]野田 裕人(宮) 筒井 翔也(宮) 大豊(宮) 漁野 海人(北)