今回、ATOMatchに参加した北九州市内の大学生が、北九州エコプレミアムに認定された製品やサービスをPRするために、企業様へインタビューに行ってきました!
◎「北九州エコプレミアム」とは
北九州市が、環境への負荷が低いことを新しい付加価値として捉えた製品や技術、産業活動を「エコプレミアム」と定義し、北九州発のエコプレミアムを選定します。選定された製品・サービスは、北九州市がPRを支援しています。(以下エコプレ)
◎ATOMatchとは
ソーシャルコワーキングスタートアップの株式会社ATOMicaが提供するインターンシップコミュニティです。地元企業と学生がコラボレーションし、長期間に渡って共同プログラムに取り組む活動です。
今回、エコプレに認定された株式会社 EV モーターズ・ジャパンの製品の魅力を北九州市内の大学生3人がお届けします!
エコプレに認定されたサービスを提供している EV モーターズ・ジャパンは、環境産業に力をいれている北九州市若松区に本社があります。
今回、私たちは実際に本社を訪れ、インタビューを行うとともに、EVバス試乗やバス内の見学もさせていただきました!
その様子を写真とともにお伝えします!
①エコプレに認定されたサービスについて
学生:初めまして。北九州市立大学2年の野中芽衣南です。九州工業大学2年の川原愛深です。九州国際大学2年の清水杏華です。今日は、EV モーターズ・ジャパンやEVバスなどについて教えてください。よろしくお願いします!
廣松さん:3人とも初めまして。今日はよく来てくれましたね。EV モーターズ・ジャパン 社長付事業戦略室長の廣松です。なんでも聞いてください!
学生:ありがとうございます。よろしくお願いします!
野中:早速ですが、今回エコプレに認定された理由を教えてください!
廣松さん:はい。認定された理由は多くありますが、なかでも「EVバスとエネルギーマネジメントシステム」を高く評価していただいたことが挙げられます。
野中:そうなのですね。EVバスは「電気で走るバス」と理解できるのですが、エネルギーマネジメントシステムとはどのようなものでしょうか?
廣松さん:エネルギーマネジメントシステムとは、電気使用量を最適化できるように管理することです。そのために、私たちは、アクティブ・インバータをはじめとするさまざまな製品を独自開発しています!
川原:エネルギーマネジメントシステムの説明の中でアクティブ・インバータという言葉がありましたが、詳しく教えてください!
廣松さん:アクティブ・インバータを簡単に説明すると、電気の流れを制御する機能のことです。
川原:電気の流れを制御すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?
廣松さん:電気の流れを制御することで、無駄な電力を抑えることができ、電力消費を30%も削減できるのです!
川原:EV車にはそんな魅力もあるのですね!でも、EV車って充電設備が必要になりますよね?
廣松さん:そうなのです。今、EV車の充電設備が少ないことが課題となっています。しかし、EV モーターズ・ジャパンでは、商用EV車の販売だけではなく、急速充電設備も提供しています。その他、薄型のフレキシブルソーラーパネルや廃棄されるバッテリーセルの中から良品のセルだけを取り出したリユースバッテリー等、エネルギーマネジメントシステム事業の展開も行っています。このように、EV車には欠かせない、充電システム、蓄電システム、発電システムをすべて提供していることも EV モーターズ・ジャパンの魅力です!
川原:EV車の課題を解決しているのですね!これらのサービスを同時に提供することで、ほかにはどんなメリットがあるのでしょうか?
廣松さん:需要に応えるだけではありません。これらを同時に提供することで、CO₂排出量もゼロ、さらにコストも削減することができるのです!
川原:サービスの魅力がしっかり伝わってきました!ここで、メイン事業であるEVバスについてお聞きしたいのですが、EVバスにはどんな魅力があるのでしょうか?
廣松さん:CO₂の排出量がゼロなため、エコなのはもちろんのこと、ガソリンの匂いがないため車酔いになりにくく、乗りやすいバスとなっています。また、バス内には全座席にUSBポートを完備しています。
川原:バス内でスマートフォンの充電ができるのはとても嬉しいです。でも、EVバスって1回の充電での走行距離が短いイメージがあるのですが…。
廣松さん:EVバスは走行距離が短いと思われがちです。しかし、EV モーターズ・ジャパンのEVバスは車両を軽量化し、アクティブ・インバータを搭載しているため、1回の充電で230km以上も走行が可能です。
川原:エコだけではなく性能も良いなんて…さすがです。サービスについて詳しく知ることができました。
②EV モーターズ・ジャパンってどんな会社?
野中:サービスについて詳しくお話ししていただいたので、次は会社について質問していきます!まず、EV モーターズ・ジャパンはどこにある会社ですか?
廣松さん:本社は北九州市若松区にあります。実は、若松区は日本一の石炭積出港だったんですよ。とても歴史が深く、自然豊かです。現在は、環境産業のまちとしてエコタウン事業に積極的に力をいれています。
野中:そんな歴史が…!本社が若松区にあるのは運命のように感じますね。では、会社の創業はいつ頃ですか?
廣松さん:会社の創業日は2019年4月頃です。きっかけは東日本大震災です。
元々、現社長の佐藤が前職で立ち上げた会社の工場が福島県にありました。地震の影響で3日間電気が供給されず、十分な生活を送ることが困難になりました…。そんな時、福島県から「この事態を解決してほしい」と依頼があったのです。当時、別の会社が電気自動車を100台ほど被災地に運び、電気を供給していましたが、社長は「自動車よりさらに大きいバスならより多くの電気を供給することができるのではないか」と考えたそうです。「CO₂ゼロだけが目的ではなく、被災のときに役立つ自動車を作ろう」という考えが事業の始まりです。
野中:まさか東日本大震災がきっかけとは驚きです。2019年4月頃の創業ということはかなり若い会社ですよね。若い会社ならではの強みはあるのでしょうか?
廣松さん:強みは、経営者の思いでゼロから様々な組織を作っていくことができることです。これにより、新しい製品を作りやすいというメリットがあります。また、人間関係もフラットで、誰でも自由に発想でき、それを発言しやすい環境になっていますね。
野中:若い会社ならではですね!私たち自身、皆さんの仲の良さをとても感じています♪そのような会社を作られた社長の佐藤さんについてお聞きしたいです。
廣松さん:一言で表すと、空海のような人ですね。社長は色々な場所からアイデアを吸収して持ち帰ってくるんですよ。それが今の会社を作り上げています。社長が自ら情報を手に入れて、会社を通じて社会に役立つアイデアを発信する。このようなところが、空海のようだなと感じます。
③今後の会社とEVについて
清水:今後、会社としてどのような取り組みをされていきますか?
廣松さん:2023年の秋頃に、本社がある北九州市若松区に、「ゼロエミッション e-PARK」を建設予定です。これは、商用EV車の組み立て工場をメインに、テストコースを設けたり、ソーラーパネルや風車を設置する予定となっています。また、みなさんにEVへの関心を高めてもらうために、EVについて知り、体験してもらうことで、EVをより身近に感じていただけると思います。
清水:そうなのですね!完成するのがとても楽しみです♪では、その「ゼロエミッション e-PARK」がどんな場所になってほしいですか?
廣松さん:EVがどのようなものか、体験できる場になってほしいです。私たちの強みは、商用EV車の販売だけでなく急速充電設備やエネルギーマネジメント事業の展開まで行っていることなので、ここで多くの人にEVを体験し、知ってもらうことで、カーボンニュートラルな社会をつくる手助けをすることができると考えています。簡単にいうと、「見えるショーケース」のようなものですね。
清水:では最後に、今後どのような会社にしていきたいか教えてください!
廣松さん:EV車をただたくさん売るというのが目的ではありません。「発電・蓄電・充電」のシステムとEVが連携することによって、経済的な乗り物ができ、もっと便利になって環境にも優しくなると思っています。これらが世の中で当たり前になる社会がきっと10年か20年後には訪れると思いますので、これを1年でも早く実現することをEV モーターズ・ジャパンとしてやっていきたいです!
清水:今後のEVの発展がとても楽しみです♪本日はインタビューにご協力いただき、ありがとうございました!!
廣松さん:こちらこそ、ありがとうございました!
◎まとめ
今回、EV モーターズ・ジャパンへインタビューに行き、実際にEVバスに試乗したり、お話を聞く中で、EVをとても身近に感じ、エコプレに認定された製品・サービスの魅力について詳しく知ることができました。
そして!!北九州市に本社を置き、北九州空港に発着する航空会社・スターフライヤーの機内誌に、この記事には載っていないインタビューや写真も掲載される予定です。機内動画は、北九州市の環境マスコットキャラクター”ていたん” のYouTubeにアップしていますので、ぜひチェックしてみてください!
動画はこちらからご覧いただきます!
<ライター紹介>
北九州市立大学 2年 野中芽衣南
九州工業大学 2年 川原愛深
九州国際大学 2年 清水杏華