2024年9月24日(火)、九州工業大学内のコワーキングスペース「GYMLABO」にて、株式会社ATOMica主催による学生向けプログラム「COYAGE(コヤージュ)」のDEMODAYが開催されました。
このプログラムは、地元企業の強みを活かしながら地域課題の解決に取り組む実践型プロジェクトです。今回のテーマは「北九州市で暮らす1%の市民のウェルビーイングを高めるために」。4大学から総勢29名の学生が参加しました。内訳は九州工業大学から23名、九州国際大学から4名、西南学院大学と北九州市立大学からそれぞれ1名です。
リンクソフトウエア株式会社(本社:北九州市小倉北区)、吉川工業株式会社(本社:北九州市八幡東区)、株式会社ATOMica(本社:宮崎県宮崎市)の3社の協力のもと、参加学生は6チームに分かれ、4週間にわたり活動を展開しました。各企業の特徴を活かした解決策を検討するため、現場でのフィールドワークや企業担当者との意見交換を重ね、技術面でのアドバイスや実現可能性の観点からの助言を受けながら、提案をブラッシュアップしていきました。
DEMODAYでは、各チーム15分間のプレゼンテーションを実施。医療従事者の業務効率化による負担軽減を提案した「nature!」、高齢者・子育て世代に優しい地域密着型コミュニティ施設を提案した「AMFOY」、ゴミ分別を促進する新型アプリを提案した「E感じのポメラニアン」、大学生の成長を支援する街づくりを提案した「Cast」、エンターテインメントとコワーキングスペースを組み合わせた複合施設「GENESIS WORLD」の建設を提案した「Genesis」、そして北九州の企業・イベント情報アプリ「MEET北九州」を提案した「ディスカバリー」と、各チームが独自の視点で解決策を示しました。
今回も、各チームとも熱量の高いプレゼンを披露
審査ではチームビルディング力、プレゼンテーション力、アイデアのユニークさ、課題解決力、課題に対する理解度が総合的に評価され、市民がゴミの分別に能動的に取り組むことができるアプリや仕組みを提案した「E感じのポメラニアン」チームが最優秀賞に選ばれました。
プログラムを通じて、学生たちは多様な成長を実感しています。傾聴力や多様な意見の集約力が向上し、限られたリソースの中で課題解決に取り組む難しさと楽しさを知りました。また、大学や学年を超えた交流を通じて視野を広げ、企業との協働という貴重な経験も得ることができました。
「COYAGE」は、学生たちが地域の実情に即した提案作りに取り組み、実践的な課題解決能力を身につける機会となりました。同時に、参加企業にとっても若い世代の斬新な発想に触れる貴重な機会となりました。今回の成果を踏まえ、このような産学連携の取り組みが、北九州市の持続可能なまちづくりの推進力となることが期待されます。