藤波辰爾選手が北九州市でレスリング教室 ドラゴンスクリューを選手に伝授 北九州市主催「夢・スポーツ振興事業」

12月17日(日)、福岡県立小倉商業高校(北九州市小倉南区)でプロレスラーの藤波辰爾選手によるレスリング教室が開催されました。

この教室は、北九州市が主催する「夢・スポーツ振興事業」の一環として行われたもので、市内外から約20人の小中高生らが参加しました。

はじめに藤波選手の講演が行われました。「ケガをして休むとライバル選手が気になるが、勇気をもってケガを直すことが大切」などと昔話を交えつつ、生徒たちに語り掛けました。

質疑応答の時間では、生徒からだけでなく保護者や先生たちからの質問が出るなど、終始和やかな雰囲気で進みました。

「試合前のルーティンは?」という質問には「会場に入れば準備運動等で体を温めるが、その前に大好きな城巡りをして気持ちを高める」と、お城好きの藤波選手らしい回答。また、新日本プロレス時代のヘビー級転向後の戦績についての質問が出ると、藤波選手は「詳しいねえ」とニヤリ。当時の思い出を語ってくれました。

後半は、生徒たちにトレーニング方法を指導。藤波選手の長男でプロレスラーのLEONA選手とともに、スクワットや腕立て伏せ、鉄棒を使ったオリジナルのトレーニングを披露しました。

膝を深く折る、プロレス流のスクワット(ヒンズースクワット)
プッシュアップ(腕立て伏せ)も新日本プロレス流

藤波選手もトレーニングに参加。年末に70歳になるとは思えない動きに、参加者は目を奪われていました。

肩入れプッシュアップを披露する藤波選手
こちらは鉄棒を使ったトレーニング。全身に効きそうです

笑顔を絶やさず、熱心に指導する藤波選手の姿に、生徒たちも徐々に引き込まれていきました。

そして「レスリング教室」教室は終了。藤波選手は参加者ひとりひとりと固い握手を交わしていました。

その後、藤波選手がテレビ局や新聞社の囲み取材に対応していると……

背後から受け身を取る大きな音が。LEONA選手と生徒がスパーリングを行っていました。

ここに、囲み取材を終えた藤波選手が参加。「レスリング教室」を再開し、実践的な指導が始まりました。藤波選手の得意技の一つ、「ドラゴンスクリュー」を伝授するシーンも。

足を抱えた選手が右に回転すると「ドラゴンスクリュー」です
足を抱えた「一本背負い」も伝授していました

実践的な指導を終え、今度こそ「レスリング教室」が終了。最初は控えめだった生徒たちと藤波選手、LEONA選手が徐々に濃いコミュニケーションを取るようになっていたのが印象的でした。


翌18日(月)には、藤波選手、LEONA選手が北九州市役所に武内和久市長を訪問しました。

1971年にデビューし、プロレスラー生活が50年を超えたという藤波選手は「北九州にはかつて巡業で何度も来ており、自分が大分県出身ということもあって特別な思いを持っている、全盛期は過ぎてしまったが、現役でやる以上プロレスを通じて何かできないか、ずっと思いを巡らせている。自分は城が好きなので、小倉城のどこかでプロレスイベントができたらいいなと思う。興行とは違う形で地域の皆さんにプロレスに親しんでもらい、街の活性化につなげたい」とこの先の目標を明かしました。

現役生活50年を超えて、今後の夢を熱く語る藤波選手。「天守がそびえたつ広場にリングを組んで試合をしたい」と話しました

武内市長は、前日の「レスリング教室」で藤波選手が講師を務めたことにお礼を述べたうえで「藤波さんが北九州にお越しいただいたことで市民の皆さんがわくわくしていると思う。昨日指導を受けたお子さんたちは一生忘れられない思い出になったたのではないか」と話しました。

子どものころに新日本プロレスを見ていたという武内市長

最後に記念撮影を行って、藤波選手、LEONA選手の表敬訪問は終了しました。

左からLEONA選手、武内和久北九州市長、藤波辰爾選手
夢・スポーツ振興事業とは

北九州市からオリンピック選手等の育成・輩出に繋げ、スポーツの振興、シビックプライドの醸成、イメージアップに寄与する目的の事業。


①次世代を担うトップアスリートの育成

国際大会等で活躍できる選手の育成を目的に、種目ごとにトップアスリート等から直接指導を受ける講習会等を実施する。

②ジュニアスポーツ体験教室

運動をする機会の少ない小学生を対象に、運動の習慣を身につけるとともに、最終段階では、オリンピック種目等の一端に触れてもらいスポーツに取り組む意欲を醸成する。

③パラリンピック種目体験事業

障がいのある子どもが、パラスポーツ種目等を体験することにより、スポーツに取り組む意
欲を醸成し、パラスポーツの強化等に取り組むことを目的に実施する。

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