2022年に発足した女子ソフトボールのリーグ戦「JDリーグ」に九州から唯一参戦しているタカギ北九州ウォーターウェーブ。リーグ発足初年度は8勝21敗の成績で西地区8チーム中6位という悔しい結果に終わりましたが、2023年シーズンは10勝12敗という戦績で西地区5位につけており、チームが目標として掲げているプレーオフ進出の可能性を残しています(記事公開時点)。
今季最後のホームゲームとなる、10月21日(土)、22日(日)の北九州市民球場での試合に先立ち、タカギ北九州ウォーターウェーブを取材してきました。
この日は午後から曽根臨海公園で練習を行ったウォーターウェーブ。選手たちは午前中に仕事を終えてきたそうです。
ウォーターウェーブを率いる来條美穂監督は今シーズンここまでの戦績に対し、「昨シーズン1年間戦って、上位チームとのレベル差を実感し、リーグ戦での戦い方が身についたことが今シーズンの戦績につながっている」と話してくれました。
お時間をいただき、今季から主将を務める兼平真咲選手、今季開幕戦で勝利投手となった今村みなみ選手にお話をうかがいました。
ーー今シーズンここまでを振り返っていかがでしょうか?
今村選手今季成績:7勝3敗 防御率2.11【9月28日時点】
今村選手:昨シーズンとは真逆(編注:昨シーズンは1勝9敗)の成績が残っています。自分自身が変わったということもあるんですが、やはりチームの力のおかげで今の成績を残せているのではないでしょうか。選手ひとりひとりの思いを感じながら投げていることが、勝ちにつながっているのかなと思います。
兼平選手今季成績:打率.375 3本塁打【9月28日時点】
兼平選手:今季からキャプテンになり、何をするにも、まず自分がチームに良い影響を与えるような選手であることが大事だと考えて行動しているので、それがいい結果につながっていると思います。
ーー昨シーズンと今シーズンはチームとして何が一番違いますか?
兼平:昨シーズンはリーグ1年目で何も分からずに不安がありました。ただ、昨シーズンの29試合の経験が今年のこれまでの戦いにすごく生きています。1シーズン経験したことで、自分たちが何をすればいいのかっていうのが少しずつわかってきて、ひとりひとりが体現できるようになってきてるのかなと思います。
ーーウォーターウェーブはどんなチームですか?
兼平:一言でいうと、「ソフトボールに対して本気で取り組んでいるチーム」です。選手はもちろんそうなんですが、スタッフの方もソフトボールに対して本気でやるものだと自分たちに常々伝えてくださっています。
ーー試合や練習を見ているとすごく明るいチームだと感じます。
今村:悪い雰囲気になったときでもそれを変えようとする人がいるので、チームの良い雰囲気が保てているんだと思います。
ーープレー面でのチームの特徴を教えてください
兼平:チームとして、守備からリズムを作ることを大事にしています。バッテリーを中心に守備でしっかり粘りつつ、相手バッターに対してしっかり攻めていくことを意識しています。
ーー今日は午前中仕事をしていたと聞きました。仕事をするときは朝何時起きですか?
今村:7時半です。
兼平:7時くらいに起きました。休日は終日練習なのですが、その前に早起きして自主練をしているので、平日の方がゆっくり起きています。
ーー自主練はどんな内容ですか?
兼平:自分はあまりバッティングが得意じゃないので、タカギに入ってからは、バッティング練習をしっかり自分の時間でやろうと意識しています。なので、室内でティーバッティングをやってから練習に参加しています。
自分はバッティングの波が大きく、1年目は全然打てずに苦しみました。ソフトボールを楽しむためにはしっかり結果を出して、自分がやってきたことが形になって残るのが一番なので、アドバイスを受けたりトレーニング方法を学んだりと、意識して自分にないものを人から吸収するようにしています。
ーーおふたりのプレーの注目ポイントを教えてください
今村:ランナーがたまったときに、相手バッターに負けないように投げているところです。ピンチのときの方が気持ちが入ります。
兼平:チャンスの場面でチームのために1本が出せるように、毎日バットを振っています。チャンスの場面で回ってきたら期待してもらいたいです。
ーーソフトボールの魅力を教えてください。
今村:体格やスピードなど選手ひとりひとりに特徴があります。その特徴を生かしたプレーに注目してもらいたいです。
兼平:ソフトボールはいろんな選手が活躍できる可能性がある競技だと思います。
あとは、野球とは違ってベンチがお客様から見える位置にあるので、ベンチの中での試合に出ていない選手の準備や選手に対しての声出しなどの姿を見ることができ、感じることが多いのではないでしょうか?ウォーターウェーブはそういった行動もすごく大事にしてるので、ぜひ見てほしいなと思います。
ーーチームが目標として掲げているプレーオフ進出に向けた意気込みをお願いします。
今村:初めてプレーオフに出られる可能性があるので、ワクワクドキドキしています。この先は落とせない試合が続くので、チーム全員で戦っていきたいと思います。
兼平:去年は何とか勝ちを増やしたいという思いだけで試合に臨んでいましたが、今年はまだプレーオフを狙える位置にいるので、後半戦の試合に臨む気持ちが去年とは全然違っています。ずっと行きたいと思っているプレーオフ進出に向けて、チームとしても個人としても、ぶれずにやっていきたいと思います。
ーー個人成績の目標があれば教えてください。
今村:私は2ケタ勝利が目標です。
兼平:自分はタカギにきてからベストナインを目標に掲げているのですが、まだ一度も取れてないのでぜひ今年はベストナインを獲って、会社やスタッフの方に恩返しをしたいなって思っています。
ーー最後に、地元・北九州のファンに一言お願いします。
今村:シーズンも終盤に入り、自分たちもそうなんですが、どこのチームも負けたくないっていう気持ちを持って試合に臨みます。地元での試合はファンも多く心強いので、絶対に連勝できるように頑張ります。
兼平:去年から北九州の試合はすごく勝率が良いんです。それは応援の力だったり、会社のサポートがあっての結果だと思っています。今年最後の北九州のホームゲームで自分たちが躍動してる姿をぜひ見てください。
ーーありがとうございました。プレーオフ進出を期待しています!
試合日時
10月21日(土)、22日(日) ともに13時半プレイボール予定 ※前の試合の状況により開始時間が前後する場合がありますので
会場
北九州市民球場
チケット
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