ーー2022年のシーズンを振り返ってみていかがでしょうか?
1年目で慣れないことが多く、最初は足元がおぼつかない感じでした。最終戦(9月22日/福岡ソフトバンクホークス3軍戦)で目標としていた150キロを出すことができた(151キロを計測)ので、この1年間やってきたことが間違っていなかったんだなと思いました。
シーズン中盤から149キロは出せていたんですが、あと1キロが遠かったです。トレーニングを模索して、最終戦でやっと150キロに到達したのでめちゃくちゃ嬉しかったです。
ーーあと1キロを詰めるためにどのような練習をしましたか?
やはり筋肉トレーニングですね。筋トレで背中側が重要であることに気づき、自分では見えない部分もしっかりトレーニングしたことが151キロにつながったんだと思います。
ーー151キロを出したオーヴィジョンスタジアム下関はネット裏に球速表示が出ませんよね?どうやって球速を確認したんでしょうか?
投げたあとにその反動で後ろを見るじゃないですか。そこでさりげなく確認しました(笑)
ーー151キロと表示されていてどう感じましたか?
そのときはバッターを抑えることに集中していたので、「あ、出たな」としか思わず、特に気にならなかったですね。投げ終わってマウンドを降りた後、目標を達成できた実感が湧いてきました。
ーーシーズン終了後に参加したフェニックス・リーグはいかがでしたか?
2試合に先発して5イニング、6イニング投げてどちらも2失点でした。NPBのレベルを体感したいと思い参加したのですが、予想以上に自分の力を発揮できました。シーズン中に球速が上がったのが大きかったんじゃないでしょうか。100点満点でいうと70点くらいの出来でした。失点ゼロで、終盤まで球速を維持できていたら100点だったかなと思います。
ーーフェニックス・リーグで印象に残っていることはありますか?
西武ライオンズの4番を打っていた左打者の外角いっぱいにいいボールを投げ、決まったと思った瞬間にレフト前に弾き返されていました。スイングが見えなくて驚きました。
フェニックス・リーグでは、抜ける球をなくすこと、スライダーとカーブでカウントを整えること、新しい球種を試しながら試合を作ることを目標にしていたので、ある意味自分との闘いでもありました。
ーー1年を通して大変だったことはありますか?
初めての一人暮らしや、知らない選手の中で人間関係を作っていく難しさなど不安だらけでしたが、優しい先輩方のおかげで1年間やってこれました。
ーーシーズンオフはどのように過ごされてましたか?
同じ佐賀県出身で、元オリックスの堤裕貴さんが運営するスクール「DKC BASEBALL SCHOOL」の施設をお借りして、昨年フェニックスに在籍していた北方悠誠さんと週3回ほどトレーニングしていました。主にキャッチボール、ノック、下半身のジャンプ系トレーニングを中心に行いました。それ以外は筋トレをしていました。
ーー今季から兼任コーチになる松本直晃選手と一緒にトレーニングしたと聞きました
はい。主に体幹を鍛えたんですが、逃げ出したくなるくらいの厳しいメニューで、1時間くらいのメニューが4~5時間に感じるほどでした。おかげで、体の使い方が良くなって楽な力で強い球が投げられるようになったので、松本さんにはとても感謝しています。
ーー大学(久留米工業大学)の同級生の中田航大選手がフェニックスに新加入しました
中田は大学時代キャプテンで、よく怒られていました。ピッチャーと野手なんで今のところ会話する機会はさほど多くありませんが、同じ大学出身なので一緒に頑張りたいですね。
ーー今年(2023年シーズン)の目標をお聞かせください
今年の目標は155キロを出すことです。夏までには153キロを出して、シーズン終盤に155キロを出したいと思っています。今年の初登板で150キロを出せれば、目標を達成できる気がしますし、その先にNPBが見えてくると思います。
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