【#北九州下関フェニックス】ホークス四軍と0-0の引き分け 荒巻千尋が8回無失点の好投!(2024年7月28日)

28日に行われた北九州下関フェニックスと福岡ソフトバンクホークス四軍の試合は両チームの投手陣の好投で0-0の引き分けに終わった。フェニックスの先発・荒巻千尋が8イニングを投げ被安打3、無失点と好投した。

◎【北九州下関フェニックス 0-0 福岡ソフトバンクホークス四軍(2024年7月28日) オーヴィジョンスタジアム下関】

昨日の試合後、フェニックスの球団スタッフとこんな話をした。

「ホークスの三軍、四軍って試合によっては『なんでここに?』という選手が出てきますよね?」

昨日の試合、ホークスの4番手で登板したのは、一軍での実績豊富な田浦文丸。復帰早々とはいえ、このクラスの投手が登板するのが四軍戦の面白さともいえる。対戦する独立リーグの選手にとっても絶好のアピールの場となる。

今日のホークスの先発は大野稼頭央。高校時代「奄美大島の星」と呼ばれ、2022年のドラフト4位で指名された左腕の好投手だ。一軍経験がないとはいえ、2桁番号の投手が四軍戦に登板するのはさほど多くはない。


両チームとも、昨日から若干スタメンが入れ替わった。フェニックスは中村道大郎、藤木貫太、漁野海人がスタメンに名を連ねた。

フェニックスの先発は荒巻千尋。昨日の西垣彰太の「マダックス」に刺激を受けたという荒巻は、初回を三者凡退に抑えると、2回以降も毎回奪三振を記録。ホークス打線を寄せ付けなかった。

荒巻千尋の今日の投球はNPB入りへのアピールに

6回に毎回奪三振が途切れるが、7回にはもう一度ギアを上げ2奪三振。完封勝利が見えてきたが、8回にここまで一つも与えなかった四球を二つ与えてしまう。要所を締め得点を許さなかったが、荒巻はこの回で降板。

九州アジアリーグの規定により、ホークス戦は延長タイブレークを行わないため、松本監督は9回のマウンドに中村総一郎を送った。ここまでリーグ2位の9セーブを挙げている中村総一郎は、ホークス相手でも持ち味の強気の投球を披露。9回表を無失点に抑え、この時点でフェニックスの敗戦がなくなった。

9回裏、ホークスのマウンドに上がったのは、背番号1の風間球打。2021年のドラフト1位で指名された選手である。プロ入り以来、これという実績はまだ残していないが、「ドラ1」らしいスケールの大きさを感じる選手だ。

しかしこのクラスの投手でも、決して力負けしないのが今のフェニックス打線である。先頭の中村道大郎が安打で出塁すると(代走は横山晴人)、続く薮 怜汰は送りバントを試みる。結局ランナーを送ることができず一死二塁に。

この日2安打の吉岡翼

ここで松本監督は代打に宮本貴章を起用。長打のある宮本の起用はここでは最善手といえる。宮本は四球を選び一死一、二塁に。

サヨナラのランナーを二塁に送ったフェニックス、続く打者は漁野海人。ホークス・風間とは高校時代(ノースアジア大明桜)の先輩、後輩の仲である。(漁野が2学年上)

漁野海人は高校時代の後輩(漁野が3年、風間が1年)と対戦

漁野はバントの構えで後輩・風間を揺さぶるも、三振に打ち取られる。続く中田航大はピッチャーライナーに終わりゲームセット。0-0の引き分けに終わった。

試合後コメント

中村道大郎ヘッドコーチ兼選手

選手を背中で引っ張る中村道大郎

ーーこの二連戦を振り返っていかがですか?

この二連戦は先発ピッチャーが良く投げてくれました。今日は、あと1本が出ずに引き分けに終わったのですが、投手陣がいいピッチングをしてくれたと思います。

ーーシーズンも約3分の2が終わりました。

昨年、一昨年とも最後に差し切れなかったという反省を生かし、今年の夏はしっかりここからギアを上げていけるようなチーム作りをしようというのは、平間(隼人)コーチや吉岡翼キャプテンと話し合っています。

あと2ヶ月で泣いても笑ってもシーズンが終わります。そのときに、各々の選手が「自分はこのシーズンこれをやりきった」「こういうところが成長した」というところを持ってほしい、というのを今年のテーマとしています。だから、野球の技術もそうですけど、野球との向き合い方、試合との向き合い方については選手たちに厳しく言っています。

荒巻千尋投手

ーー昨日の西垣投手の「マダックス」を見て今日の登板に対して意識をしましたか?

同い年、同じ先発ということですごく意識しました。西垣が先発で久々に好投したことに刺激を受け、しかも相手がホークスということで気合が入りました。ねやっぱ同級生で、はい同じ先発なんで、久々の西脇もああいう先発で、はい、いいピッチングしたが思うんですねはいそれにちょっと自分も刺激を受けて、はい。

ーー本日の手ごたえはいかがでしたか?

かなり良かったです。意識したところ、変えたところをうまく活用できました。

ーー9回にもマウンドに上がるのではと思いましたが。

8回は球数が増えたこともあって降板することになったと思います。そこが自分の課題ですね。

ーー今シーズン既に10勝を挙げ、一昨年の勝ち星に並びました。

1年目から狙っていた最多勝が見えてきたので、狙っていきたいですね。チームとしては優勝に貢献できるように頑張りたいと思います。

ーー暑い日が続きますが、体調管理で注意しているところはありますか?

体力を落とさないように、ご飯をしっかり食べています。あとは水分をしっかり取ってます。

漁野海人選手

ーー最終打席、高校(ノースアジア大明桜)の後輩、風間投手との対決になりました。

(風間が)出てきたときから意識はしていました。

ーー高校時代の風間投手と比べてどうでしたか?

高校時代比べると変化球が強くなっているなという印象を受けました。

ーー漁野選手自身の今の状態はいかがでしょうか?

少し疲れ気味なので、生活面に気を付けてあと2ヶ月、自分の思う通りにプレーできたらいいと思います。

ホークス 000000000 │0
北九州P 000000000 │0

【ホークス4軍】 大野稼頭央、大城真乃、マイロン・フェリックス、宮里優吾、風間球打ー加藤晴空、盛島稜大
【北九州】 荒巻千尋 中村総一郎ー藤木貫太
[二塁打]藤野 恵音(ホ)