2020年10月24日(土)と25日(日)の2日間、小倉北区の船場広場とクロスロード(井筒屋の前)、及び紫川周辺にて「北九州フードフェスティバル2020」が行われました。
新型コロナウイルス感染症の関係で例年とは異なる形での開催でしたが、新たな取り組みも随所に見られ、“アフターコロナ”のイベントの形がぼんやりと見えてきたように感じました。
できる限りの感染症対策
昨年までとの大きな違いは、お客様への「感染症対策」です。
会場となる「船場広場」、「クロスロード」そして鴎外橋を渡った先にあるキッチンカーエリアで商品を購入するにあたっては、個人情報の記入またはLINE@の登録をお願いしていました。
(万が一感染者が出た場合にスムーズに連絡するためのものです)
さらに検温も実施。
できる限りの感染症対策を行っていたという印象です。
購入せずに「見るだけ」を予定していたお客様にはかなりの手間だったと思いますが、このご時世、感染症対策が行われないイベントは不安を助長するだけでしょう。
また、飲食コーナーの位置も昨年と異なっていました。
今年は船場広場ではなく、紫川の両側にソーシャルディスタンスを確保した飲食コーナーを設けていました。
今年(2020年)の飲食コーナー[紫川沿い]
昨年(2019年)の飲食コーナー[船場広場]
「完璧な感染症対策」というのはなかなか困難であると思いますが、今回はかなり細やかな対策が講じられていたように感じます。
“オンライン”でのフードフェスティバル
今回の「北九州フードフェスティバル2020」の特徴として挙げられるのが“オンライン”での実施。
北九州の食に関するエッセイを募り、それを“リアルイベント”の「北九州フードフェスティバル2020」を行う前に公開していきました。
和菓子あり、かつ丼あり、焼飯ありと「北九州の食の多様性」がよく表れた読み応えのあるエッセイが集まっていたのが印象的です。
また、高校生からの応募もあったようです。
「たこ焼き屋のからあげ」をはじめとした、個性的で且つ完成度の高いエッセイに驚きました。
これまでにないさまざまな取り組み
そして、今年の「北九州フードフェスティバル2020」これまでになかった取り組みが。
新型コロナウイルスによって開催できなかったイベントや事業の発表の場としての役割も担っていました。
まずは高校生の参加。
折尾高校、北九州市立高校、小倉商業高校の3校の生徒さんが自分たちで開発した商品などを販売していました。
その他、毎年開催されている西日本最大の環境イベント「エコライフステージ」や新型コロナの影響でオープンが遅れている「堺町公園屋台村」の皆さんも参加。
イベントとしては中止となった「こくらハロウィン」の回遊ポイントとしても使われていました。
今年もたくさんの「当事者」たちでにぎわう
昨年の「北九州フードフェスティバル」の取材で強く印象に残ったのが、働くスタッフの皆さんがとても楽しそうであること、そして“当事者”が多いということ。
例年とは異なる形での実施を余儀なくされた「北九州フードフェスティバル2020」でしたが、この2点に関しては昨年と同じかそれ以上であると感じました。
今年もスタッフの皆さんは笑顔で生き生きと動き回っており、「北九州フードフェスティバル」らしさが随所に見られました。
そして「当事者」の多さも変わらず。
このコロナ禍の下、出店を決めた店舗さんも、感染症対策に協力してくれたお客さんもみんな「当事者」としてこのイベントを楽しんでいました。
「北九州フードフェスティバル」は終わらない
リアルイベントとしての「北九州フードフェスティバル2020」は終了しましたが、“オンライン”でのフードフェスティバルはまだまだ続くそうです。
今後は、取材記事やエッセイなどを通じて「北九州の食の魅力」を発信していくとのこと。
ある意味、「北九州フードフェスティバル2021」のスタートともいえるでしょう。
さいごに
実は今回、縁あって「北九州フードフェスティバル2020」のお手伝いをさせていただきました。
ただ、お声がけいただいたときはまだ新型コロナウイルスの感染者が毎日出ている最中。
とてもイベントが開催できるとは思わず、コロナ禍の中で行われるイベントが果たして支持されるのか、と感じたのが正直なところです。
しかし、実行委員長の杉野重人さんを中心とした実行委員の皆さんが日夜さまざまな対策を練っているのを目の当たりにすると、「もしかしてこれまでにないイベントになるのかも……」と感じるように。
このご時世でこの規模のイベントができたということは街と市民の今後にとってのプラスになるのではないでしょうか。
私個人としても、街のイベントにしっかりと関わったことが今後の活動に大いに役立ちそうです。