GENESIS FUKUOKAが新たな挑戦へ G.G.佐藤氏「下剋上コーチ」就任

3月26日、北九州市に本拠を置く社会人野球クラブチーム「GENESIS FUKUOKA」が、元プロ野球選手のG.G.佐藤氏の新コーチ就任に伴う記者会見を行いました。

記者会見には、株式会社GENESISの代表取締役である内野光次氏、GENESIS FUKUOKAの監督・松本大樹氏、同チームの主将・徳永直樹選手、そして新たに「下剋上コーチ」としてチームに加わるG.G.佐藤氏が登壇しました。

冒頭で内野代表がG.G.佐藤氏へのコーチ就任の理由を「チーム立ち上げ時からの課題だった得点力不足の解消に向け、G.G.佐藤さんの豊富な経験を選手たちに還元していただきたいと考えたのが一つの理由です。もう一点は、社会人野球で必要不可欠な人間力を高めることの重要性についてです。この点においても佐藤さんの考えと私たちの方針が合致したことから、コーチ就任をお願いすることにしました」と明かしました。

また、「私たちは会社のバックアップへの感謝の気持ちを持って野球に取り組み、社内外や地域の方々に愛されるチーム、企業になることを目指しています」と、GENESIS FUKUOKAの目的を改めて強調しました。

株式会社GENESIS代表取締役内野光次氏

G.G.佐藤氏は「この度GENESIS FUKUOKAの下剋上コーチに就任しました、“筋肉と情熱のコラボレーション”G.G.佐藤です。今まで私にコーチのオファーをしてくる球団は一切ありませんでした。初めて(内野)代表が僕にオファーをしてくれました。代表から聞きました。『何より選手たちに楽しんでやってほしい。そして何より、記憶に残るチームを作りたい』と。だから俺なのかかと。記憶に残ったG.G.佐藤が、記憶に残る選手、チームを作っていきたいなというふうに思っています。選手はもちろん、関係者の皆様、そして地域の方々、そしてスポンサーの皆さん、そしてファンの皆さんとともに、魅力ある、愛されるチームを作っていきたいなと思いますので、ぜひこれから応援よろしくお願いします」を意気込みを語りました。

GENESIS FUKUOKA・G.G.佐藤下剋上コーチ

質疑応答

最後に、質疑応答が行われました。

G.G.佐藤コーチとGENESIS FUKUOKAとの接点はどのようにして生まれたのでしょうか?

松本監督「GENESISの矢野部長がG.G.佐藤さんのSNSにアプローチしたことがきっかけです」

G.G.佐藤コーチ「いろいろ話し合ううちに、私がやりたいことと、GENESISが目指している『野球を通して選手の人格形成を行う』という方針が一致していることがわかりました。選手たちがGENESISという組織を通して自己実現をし、社会に貢献できる人間に成長してほしいと思っています。チームとして地域から愛される存在になるという目標をみんなで掲げて頑張ろうという話になり、コーチ就任を引き受けました」

GENESIS FUKUOKA・松本大樹監督

G.G.佐藤コーチが選手たちに伝えたいことは何ですか?

G.G.佐藤コーチ「選手たち一人一人がなりたい自分になれるよう、自己実現できる人材に育てていきたいです。そして、世の中から必要とされる存在になり、自分がやりたいことで社会に貢献できる人になってもらいたい。選手が何を求めているのかをしっかり聞いて、その思いを叶えるサポートを全力でしていきます。選手たちにはすでに素晴らしい可能性があるので、それを引き出し、気づかせてあげるのが私の役目だと考えています」

SNSで北京五輪でのエラーのことなどを表立って発信する意図は何ですか?

G.G.佐藤コーチ「恩師の野村克也さんから『あの時の北京オリンピックで記憶に残っているのは星野仙一監督とお前だけだ。記憶に残ることの素晴らしさを理解して、その経験を生かして生きていきなさい』と言われ、考え方が変わりました。ネガティブな出来事も捉え方次第では過去すら変えられると気づいたんです。野球は失敗のあるスポーツ。人生も同じ。でも、失敗から学び、チャレンジし続けることが大切だというメッセージを選手たちに伝えていきたい。彼らの頑張る姿を見てたくさんの人に勇気を与えられるチームにしていきたいですね。将来的には日本一応援され、愛され、影響力のあるクラブチームを目指して、3年以内の都市対抗出場を実現したいと監督とも話しています」

初めてのコーチの依頼があったときの率直な感想を教えてください。

G.G.佐藤コーチ「やっと俺の魅力に気づいてくれたのかなと(笑)。今までオファーがなくて悩んでいたので嬉しかったです。打撃指導はもちろん、フィジカル面でのサポートも大切だと考えています。守備では失敗した経験を生かし、選手の気持ちに寄り添った指導ができると思います。大学時代は4年間ずっと補欠でした。当時の私を見て、プロ野球選手になれると思った人はいなかった。それでも26歳でプロになれた。選手たちにはまだまだ可能性があります。自分を信じて夢や目標に向かって頑張ってほしい。私はそんな選手たちを全力で応援したいと思っています」

徳永選手はG.G.佐藤コーチにどんなことを教わりたいと思っていますか?

徳永選手「チームの課題は得点力不足なので、打撃技術の指導をお願いしたいです。また、ウェイトトレーニングの指導が行き届いていない高卒の選手もいるので、その点もサポートしていただければと思います。経験不足の若手選手が多いので、失敗からの立ち直り方なども学びたいですね」

GENESIS FUKUOKA・徳永直樹主将

G.G.佐藤コーチはまだプレーしたいと考えていますか?

G.G.佐藤コーチ「現役復帰はあるかもしれません(笑)。選手のプレーがあまりにひどかったら、『代打俺』ってこともあるかも。選手たちのバッティングはまだ見ていないので、今週日曜日に全員に会えるのを楽しみにしています」

同じ北九州市のクラブチーム・ARC九州では「師匠」の伊東勤さんが総監督を務めていますが、その点についてはどう思いますか?

G.G.佐藤コーチ「先日のライオンズOB戦で伊東さんとお会いした時、『裏切り者』と言われてしまいました(笑)。でも、一緒に福岡の野球を盛り上げていきたいと思っています。最終的には師匠を超えるつもりです。すみませんが(笑)、ライバルというよりは共に野球振興に尽力したいですね」