地域の未来を創るゲストを招く「北九州市100人カイギ」 第1回をCOMPASS小倉で開催

2024年5月26日(日)、北九州市のCOMPASS小倉(小倉北区浅野)で「北九州市100人カイギ」が開催されました。

<北九州市100人カイギとは>

北九州市内で様々な活動をしているゲストを毎回5人お呼びして、10分間で自分の「思い」等をプレゼンして頂く参加者の交流をメインにしたイベントです。
2016年に東京・港区での初開催から全国に活動が広がり、さまざまなコミュニティで実施されています。特徴は、ゲストが100人に到達した時点で、運営が解散するという「終わり」があることです。
北九州市内で活躍する魅力ある活動を世の中の人々に知ってもらうこと、地域の未来を創るゲストを100人招くことで、業種の垣根を超え、学生から定年退職した方まで壁を取り払って交流することを目的として行われます。

ゲスト紹介

第1回となる今回の「北九州市100人カイギ」には、地域で活躍する5人のゲストが招かれ、地域貢献や未来の北九州について熱い思いを語りました。

  • 岡秀樹さん(一般社団法人まちはチームだ代表理事)
  • 前田希美さん(北九州市立大学地域創生学群3年生)
  • 入江誠也さん(ソーシャルメイト株式会社代表取締役)
  • 木原大輔さん(キャリア教育研究会会長)
  • 柏木加奈子さん(北九州市政策局Z世代課長)

トーク内容のハイライト

5人がそれぞれ10分間、自らの「思い」を語りました。(発表順に掲載します)

入江誠也さん(ソーシャルメイト株式会社代表取締役)

入江誠也さんは小倉南区下曽根出身で、現在28歳。東京と北九州を拠点に活動しています。

現在は、ソーシャルメイト株式会社の代表取締役として、Webマーケティング、サプリメントの開発・販売、外国人労働者の人材派遣など、事業を幅広く展開しています。最近では、東京のアパレルブランド「フリークスストア」と協力し「地球の歩き方 北九州版」のTシャツやキーホルダーの制作、販売を行いました。

今後は、ヘルスケアやシニア向けの事業を計画しており、ITやDXを活用した社会貢献度の高い事業を展開する予定であることを明かしました。

前田希美さん(北九州市立大学地域創生学群3年生)

北九州市立大学地域創生学群3年生の前田希美さんは、もともと女優やモデルを目指していたそうですが、2022年10月にキャリアイベントに参加したことをきっかけに、学生として地域に根ざした活動をする道を選びました。これが人生の大きな転機となったといいます。

現在は、この日の会場でもあるCOMPASS小倉でのインターンとしての活動、コワーキングスペース・WeWorkの学生アンバサダーとして、学生と企業をつなぐ活動、そして自らが運営する学生団体「CONEXT(コネクト)」で、九州の学生が自らの可能性に挑戦できる環境づくりに取り組んでいます。

前田さんは、「今を一生懸命素直に生きて全力で駆け抜ける」ことを大切にしており、これらの活動を通じて自身の夢である「コミュニティマネージャーとしてスタートアップのエコシステムの活性化に寄与したい」という将来の夢に向かって進んでいます。

木原大輔さん(キャリア教育研究会会長)

木原大輔さんはキャリア教育研究会の会長として、「夢授業」を通じて子どもたちに多様な職業の魅力を伝えています。このプログラムは、学校に職業人を派遣し、働く意義について子どもたちと語り合うもので、すべてボランティア活動で行われています。

2013年に八幡東区の萩原小学校で始まった「夢授業」は、年間150校で開催され、受講者数は5万人を超えています。多くの大人が自分の得意分野を活かして参加しており、子供たちだけでなく、大人たちも新たな気づきを得て成長する場となっています。

2019年には経済産業省のキャリア教育アワードで奨励賞を受賞し、翌年には東京の出版社からの依頼で「夢授業」の活動を本にまとめました。北九州ではじまったこの活動は現在、田川、直方、飯塚、中間などに広がっています。

木原さんは、「7代先の子どもたちのために何ができるか」を考えながら活動を続けていると話してくれました。

柏木加奈子さん(北九州市政策局Z世代課長)

柏木加奈子さんは北九州市政策局のZ世代課長として、若者の意見を政策に反映させる取り組みを行っています。柏木さんは17年前に市役所に入職し、小倉南区役所のまちづくり推進課に配属されました。その後、経済産業省での勤務経験を積み、今年の4月からZ世代課長に就任しました。

Z世代課は、武内市長が「日本一若者を応援するまち」を目指すという思いから設置されました。若者にとって魅力的なまちづくりを進めるため、組織横断で取り組む必要があり、新設されたものです。

柏木さんは、若者のニーズや価値観を反映させるために、若者との対話の場を設け、その声を政策に反映させることを重視しています。「若者が自分の意見を発信し、それが実際の政策に反映されることで、より良いまちづくりが実現できると信じています」と述べました。

さらに、「若者にこのまちにとどまってほしいのではなく、北九州発で世界で活躍できる人材を育てることを目指しています」と強調し、Z世代課はそのための支援を惜しまないと語りました。柏木さんは、「変化に対応し続けることが持続可能なまちづくりにつながる」と述べ、Z世代課の役割と意義を説明しました。

岡秀樹さん(一般社団法人まちはチームだ代表理事)

岡秀樹さんは「一般社団法人 まちはチームだ」という組織を立ち上げ、約10年間、北九州のまちづくりに取り組んでいます。建築設計をバックグラウンドに持ち、イギリスやシンガポールでの経験を通じて、その土地の素材を活かしたクリエイティブなまちづくりを実践しています。

具体的な取り組みとしては、小倉城や勝山公園の管理・経営が挙げられます。小倉城では、小倉城武将隊の結成やナイトクラブ、カフェの運営など、新しい企画を次々と導入し、地域の魅力を引き出しています。

「まちはチームだ」という名前は、たまたま居合わせた人々が力を合わせてまちを作り上げるという考え方から来ています。岡さんは、まちづくりを通じて地域の人々が協力し合い、新しい価値を創造することを目指しています。

トークセッションと交流会の様子

その後行われたトークセッションでは、5人がそれぞれの経験や視点から、地域活性化や世代間の価値観について語り合いました。

そしてイベントの最後には、交流会、懇親会を開催。参加者同士の交流がより深まりました。

「北九州市100人カイギ」は、6月以降も定期的に開催される予定です。ゲストを100人招待した時点で終了となるので、迎えられるゲストはあと95人。残り19回の開催となります。

北九州に面白いコミュニティがまた誕生しました。次回は誰が「思い」を語るのでしょうか。

今後の「北九州100人カイギ」

北九州市100人カイギ #2
6月28日(金)19:00~21:00
会場:Tanga Table
〒802-0077 福岡県北九州市小倉北区馬借1丁目5−25 ホラヤビル 4F

谷本 マコトさん(印象派プロフォトグラファー・映像クリエイター・SNSコーチング)
岡崎 友則さん(グラフィックデザイナー)
上田 ゆかりさん(北九州市役所/小倉南区役所保健福祉担当部長)
本田 忠さん(北九州情報ITクリエイター専門学校/教務課課長補佐)
町田 凌一さん(北九州市立大学地域創生学群3年)