クラウド・ゲイト・ダンスシアター(雲門舞集)「WAVES」 北九州公演(2025年12月21日)【北九州市小倉北区】

photo by LIU Chen-hsiang

ダンス×テクノロジーが交差する最前線の舞台が12月に上陸

12月21日(日)、J:COM北九州芸術劇場 中劇場で、台湾を代表するコンテンポラリー・ダンスカンパニー 「クラウド・ゲイト・ダンスシアター(雲門舞集)」が注目作『WAVES』を上演します。

本作は、日本のメディアアーティスト 真鍋大度さんとのコラボレーションによって誕生しました。きっかけは、2016年リオ・オリンピック閉会式で真鍋さんが担当した「8分間のプレゼンテーション」。その映像を観たクラウド・ゲイト・ダンスシアターの芸術監督・チェン・ゾンロンさんが興味を持ち、オンラインで対話を重ねる中で本作の構想が動き始めました。

台湾での創作期間、真鍋さんは劇場を拠点に多くのワークショップを行い、テクノロジーを活用した新しいダンス表現を探りました。ダンサーの筋肉の収縮や動作をセンサーで読み取り、そのデータをAIに解析させて振付の可能性を広げる試みも行われています。ただし彼は、テクノロジーを過度に前面へ出すことには慎重で、「テクノロジーは創作を拡張する“道具”であって“目的”ではない」と語ります。こうした探求の積み重ねが、作品の根幹となるインスピレーションにつながっていきました。

Photo by LEE Chia-yeh

“WAVES(波)”というテーマは、身体から見えない大きな力が伝わっていくイメージから発想されています。群舞全体を俯瞰しながら、動き・映像・音が空間全体で呼応するような構造が目指されました。特に音楽について、真鍋さんは「音色のニュアンスが変わると動きのイメージにも影響する」と強く感じたと語っており、ダンサーの身体と音が相互に作用しながら作品が組み上がっていった様子がうかがえます。

AIについても、真鍋さんは創作の可能性として前向きにとらえており、「人間では想像しない動きや不完全な振付が生まれることがあり、それが新しいインスピレーションになる」と述べています。“身体とテクノロジーの共存”という本作の姿勢が、その言葉からも伝わってきます。

クラウド・ゲイトは世界38カ国以上で公演を行うアジアを代表するカンパニーで、今回の来日は16年ぶり。北九州でその最新作を体感できる、貴重な機会となります。

■ 公演概要

公演名:クラウド・ゲイト・ダンスシアター(雲門舞集)「WAVES」

日 時:2025年12月21日(日)15:00

会 場:J:COM北九州芸術劇場 中劇場

振付・コンセプト:チェン・ゾンロン

コンセプト・ビジュアル・音楽・プログラム:真鍋大度

出演:クラウド・ゲイト・ダンスシアター(雲門舞集)

■ チケット料金

・一般:5,500円

・ユース(25歳以下):3,000円 ※要身分証提示

・ティーンズ(13〜19歳):1,500円 ※要身分証提示

※未就学児入場不可

■ チケット取扱

・北九州芸術劇場(窓口/オンライン/電話)

・響ホール事務室

・チケットぴあ

・ローソンチケット

詳しくは、J:COM北九州芸術劇場ホームページでご確認ください:https://q-geki.jp/events/2025/cloudgate-waves/

真鍋大度さんのインタビュー全文はこちら:https://q-geki.jp/events/docs/WAVES_interview_manabe.pdf