【ボートレース若松】読売新聞社杯GI全日本覇者決定戦 開設68周年記念競走

北九州市にお住まいの方でしたら、ボートレース若松(若松競艇場)のことはご存じだと思います。

では、ボートレースの収益金が市の財政を支えていることはご存じでしたでしょうか?

若松区のボートレース若松(若松競艇場)では年間180日ほどレースが開催されており、その収益金の一部が子育てや教育、文化・スポーツの充実のために使われています。

また、最近では場内の施設で「子ども食堂」が開設されるなど、これまでボートレースに縁のなかった市民の方にとっても身近なものとなりつつあります。

この記事では、ボートレース若松(若松競艇場)で年に一度開催されるG1競走「全日本覇者決定戦」ならびに、地元出身の選手を紹介いたします。

北九州市民の皆さまにとって、ボートレースがより身近なものとなりますように。

読売新聞社杯GI全日本覇者決定戦とは

ボートレース若松(若松競艇場)の開設を記念して、年に一度開催されるG1競走が「全日本覇者決定戦」。

第1回は1953年に開催され、今年(2021年)で68回目を迎えます。

前回(第67回・2019年10月開催)は、2015年から2020年まで6年連続で最高勝率をマークし続けているボートレース界のトップレーサー・峰竜太選手(95期・佐賀)が制覇しました。

今年の「全日本覇者決定戦」は2021年3月13日(土)から3月18日(木)の6日間で開催。

地元福岡支部からは、瓜生正義、枝尾賢、今井貴士、岡崎恭裕、篠崎元志、池永太、西山貴浩(北九州市出身)、篠崎仁志、前田将太、塩田北斗、羽野直也、仲谷颯仁(北九州市出身)の12選手が参戦します。

2021年 読売新聞社杯GI全日本覇者決定戦開設68周年記念競走 展望

初日(3/13)12R ドリーム戦出場予定選手

枠番 氏名 支部 登録番号
1 瓜生正義 福岡 3783
2 山崎智也 群馬 3622
3 湯川浩司 大阪 4044
4 篠崎仁志 福岡 4477
5 平本真之 愛知 4337
6 馬場貴也 滋賀 4262

2日日(3/14)12R ドリーム戦出場予定選手

枠番 氏名 支部 登録番号
1 西山貴浩 福岡 4371
2 毒島誠 群馬 4238
3 篠崎元志 福岡 4350
4 石野貴之 大阪 4168
5 新田雄史 三重 4344
6 茅原悠紀 岡山 4418

今節の注目選手

4371西山貴浩

まず紹介したいのが地元・北九州市出身の西山貴浩選手。艇界のエンターティナーとしてボートレースファンに名の知られた存在である。

西山選手の魅力はなんといっても艇界No.1ともいわれるトーク力。

「ニッシーニャ」の愛称でも親しまれている西山選手は、近年成績も上昇中で2020年は全てのSG競走に出走。獲得賞金17位で出走した年末のボートレースグランプリ(賞金王決定戦競走)では、2ndステージで1号艇を2度引く抽選運にも恵まれ2号艇で優出。結果は5着に終わったものの、2021年のさらなる飛躍を期待させるレースを見せた。

西山選手は2日目のドリーム戦に1号艇で登場。地元ファンの前で力強い逃げを決めたいところ。

4848仲谷颯仁

北九州市出身のレーサーでもうひとり注目したいのが、仲谷颯仁(なかたにはやと)選手。仲谷選手は若松区二島にある私立高稜高校出身で、在学時代はサッカー部に在籍していた。プロ野球・阪神タイガースに在籍する尾仲祐哉選手は同級生。

2014年11月に当地若松でデビューした仲谷選手は、これまでの優勝は11回と同期(115期)の中でも最多の回数を誇る。

勝率も2020年は7点を超え(7.46)、トップレーサーの背中が見えてきた。福岡支部の選手が多数参加する今シリーズで地元ファンに存在感をアピールしたい。

ちなみに、仲谷選手は西山貴浩選手と同じ師匠(川上剛選手)を持つ兄弟弟子である。

4350篠崎元志(2015覇者)

イケメン揃いといわれる福岡支部の中でもとりわけ人気が高いのが篠崎元志選手。

もちろん腕も一流。2008年後期以降、怪我の影響でB2落ちした2019年前期を除いてA1の座を守り続けている。

SGはこれまでに2勝(2012年賞金王シリーズ戦、2015年ボートレートメモリアル(モーターボート記念競走))、G1は7勝。2015年に当地で行われた「全日本覇者決定戦」を制している。

今シリーズは2日目のドリーム戦に3号艇で登場。いうまでもなく有力選手のひとりである。

4477篠崎仁志

篠崎元志選手の弟、篠崎仁志選手も高い人気を誇る。実力も兄に引けを取らず、これまでの優勝回数は42回と兄・元志選手(45回)との差はわずか。

昨年(2020年)は念願のSG初制覇を果たした第47回ボートレースオールスター(住之江)を含め6度の優勝。2021年の初レースとなる芦屋の一般戦もオール3連対で難なく制した。

篠崎仁志選手は初日のドリーム戦に4号艇で出走。まくり一撃でスロー勢を飲み込めるか。

4831羽野直也

近年、注目度急上昇なのが羽野直也(はのなおや)選手。2014年5月にデビューした同選手は初勝利までに約1年を要したが、その翌年には初優勝を飾るなど、急激に力を伸ばしてきた。

デビュー4年目の2017年には初のG1制覇。同年の第32回グランプリシリーズでSG初出場を果たし、4日目にSG初勝利を決めた。同年、最優秀新人選手に選ばれるなど、羽野選手にとって飛躍の年となった。

若松水面には2月に行われた一般戦・第26回北九州市長杯以来の出走。デビューの地・若松での大暴れを期待。

3623深川真二

ここからは他支部の注目選手を紹介していきたい。まずは佐賀支部のベテラン・深川真二選手。

コース取りには一切妥協せず、実況では「深イン真二」と呼ばれることも。スタート展示から注目したい選手のひとりである。

2003年の後期以来A1の座を守っており、優勝回数も2019年は8回、2020年は6回とハンドルさばきに衰えは見られない。2020年末の第35回グランプリシリーズ戦も制し、近況は好調といえるだろう。

4238毒島誠

群馬支部の毒島誠(ぶすじままこと)選手にも注目したい。

ナイターにはめっぽう強く、SG7勝のうち6勝がナイターである。当地若松でも2018年に行われた第23回オーシャンカップを制覇。コース実績含め、優勝候補の一角といっていいだろう。

毒島選手の魅力は何といってもターンスピード。全国でもトップクラスとの呼び声も。またピット離れも良く、インコース奪取に積極的である。

今節は2日目のドリーム戦に2号艇で登場。西山選手を“ブスっ”と差すか。

4044湯川浩司(2017覇者)

「全日本覇者決定戦」2017年の覇者が大阪支部のベテラン、湯川浩司。

これまでにSG4勝、G1は12勝とここでは格上の存在だが、近年ではSGで優出を逃すことも多く、やや寂しい戦績となっている。

しかしハンドルさばきはいまだ健在。逸材ぞろいの銀河系軍団(85期のレーサー)のひとりとして存在感をアピールしたい。

4418茅原悠紀(2016覇者)

岡山支部の茅原悠紀も怖い存在。本年2月のG1「第64回中国地区選手権競走」を制し、調子も上向きである。

茅原といえば思い出されるのが2014年の第29回賞金王決定戦。6枠で出走ながら展開を突いて全速差しを決めた茅原はトップに立ちそのままゴール。賞金の1億円で、6号艇にちなんだグリーンのランボルギーニ・ウラカンを購入したことでも話題になった。(その後9ヶ月で手放す)

茅原は2日目のドリーム戦に、グリーンのカポック・6号艇で登場。何かが期待できるかも。

3557太田和美(1996覇者)

デビュー節で優出したことから「怪物くん」と騒がれた太田和美も今年でデビュー30周年。大ベテランの域に達してきた。

1996年以降、1期を除いてA1をキープ。昨年(2020年)もG1を含む3度の優勝と、まだまだ若手と十分に渡り合える力を持っている。

若手レーサーに目が行きがちな今節ではあるが、「怪物くん」にも注目しておきたい。

ボートレース若松の特徴

最近3ヶ月のコース別入着率&決まり手(2020/11/01~2021/01/31)

コース 1着 2着 3着 4着 5着 6着 コース別決まり手
逃げ 捲り 差し 捲り差し 抜き 恵まれ
1 61.8 16.9 6.8 6.5 4.5 3.1 93.1 0.0 0.0 0.0 6.5 0.2
2 14.2 27.0 19.2 17.2 11.4 10.6 0.0 15.0 70.0 0.0 13.7 1.2
3 11.8 26.0 20.0 16.4 15.0 10.4 0.0 37.3 5.9 44.7 10.4 1.4
4 8.5 16.8 24.6 20.2 17.2 12.4 0.0 45.8 10.4 27.0 14.5 2.0
5 3.1 10.1 17.4 22.2 27.1 19.8 0.0 0.0 5.5 66.6 16.6 11.1
6 1.2 4.1 13.1 18.3 24.4 38.6 0.0 14.2 28.5 14.2 28.5 14.2

(出典:ボートレース公式サイト

モーター勝率ベスト5(2020/11/02~2021/02/14)

2020年11月2日~2021年2月9日の間のモーター勝率ベスト5は、順に21号機、33号機、30号機、26号機、38号機。

特に21号機は3連対率72.4%を誇り、どのレーサーが引くか注目である。

また、1800メートルの最速タイムは38号機がトップ。こちらからも目が離せない。

ベテラン揃いの今節は低調なモーターでも整備によりガラッと変わることもあるので、日々チェックしたい。

ボートレース若松へのアクセス

電車をご利用の場合

JR筑豊本線奥洞海駅から徒歩4分

無料バスをご利用の場合

黒崎バスセンター、戸畑駅、門司駅/小倉駅バスセンターから無料バスが運行されている。時刻表はこちら

(協力:ボートレース若松