キャンプの体験を通してもっと楽しい世の中にしたい(キャンプ女子株式会社・橋本華恋代表)

会社員時代にキャンプにハマったという橋本代表(写真はイメージです)

キャンプにハマって週3日キャンプの生活に

ー卒業後の話を教えてください

就職活動では、働く場所よりもよりやりたいことを重視して、「何が仕事だったら楽しいか」という判断軸で仕事を探したんです。
美容関連に興味があったので、美容室専売品の化粧品メーカーに入社しました。
大阪に本社がある会社だったのですが、福岡に配属になって北九州も担当していました。

大学4年間を過ごして土地勘があったので、北九州では仕事しやすかったです。
共通の話題があったのでお客さんとの距離も縮まりやすく、すぐに仲良くなれました。

ーどうしてキャンプにハマったんですか?

ある日、友人に誘われてキャンプのイベントに参加したんですが、そこですっかりハマってしまいましたね。

そのうち、毎週キャンプに行くようになりました。金曜日に有給休暇などを組み合わせて、金土日と2泊するのが定番でした。

5年前の話なのでまだ、「働き方改革」という言葉もなく休みを取りづらい時代でした。
なので、会社に迷惑をかけないよう、月曜日から木曜日までは朝6時とかに出社して仕事をしていました。

そのときの私は、ただずっと会社にいるだけじゃなくて、メリハリをつけた生活を送りたいと思っていたんです。

後輩にも、何のために生きてるの?仕事するために生きてるの?ってよく言っていました。会社を辞めるときには、後輩たちに休みを取って遊びに行ったり家で自由な時間を過ごしたりすることは大事だよって伝えました。今でもその後輩たちと仲よくしています。

G’sAcademyでの半年間が自信になりました

ー起業のときの話を教えてください

起業する1年前から準備を始めました。
まず、福岡市が創業を応援してくれるプログラム「Global Challenge!STARTUP TEAM FUKUOKA」に参加して、残りの半年は、起業家やエンジニアを育成するG’s ACADEMYでプログラミングを学んでいました。
G’s ACADEMYに通っているときは、毎日定時に会社を出て、夜中2時くらいまでひたすらコードを書くという生活を送っていました。

G’s ACADEMYって、入学時にも試験があって合格しないと通えないんです。
私は合格こそできたものの、プログラミング初心者だったので入学後も大変でした。
経験者にも未経験者にも同じ課題が出されるんですよ。
できる人の3倍も4倍も5倍もやらないと課題ができないですよね?

なので、その間はキャンプにも飲みにも行かずに、朝7時に出社して、会社を定時にあがりG’s ACADEMYに行って自習していました。
G’s ACADEMYにいるのは、私と同じく卒業したら会社を辞めて起業するというメンバーばかりでしたが、皆頑張っていたので、とても励みになりました。
そのメンバーがいなかったらたぶん私は起業を諦めていたと思います。

この時期に、今の私たちの生活を良くしてくれるモノ、コト、アプリなどは、誰かが苦労しながら作ったものだということを痛感しました。
私もそれだけ責任をもって、思いをもって、取り組んだ半年間でした。

きつかったんで今でもめっちゃ覚えているし、ここで得たものは自信にもなっています。

ーInstagramの「キャンジョ」はいつから始めたんですか?

G’s ACADEMYに通う前の話です。

1年後に起業するにあたって、コミュニティやキャンプ好きのお客様がいないと事業をするにあたって厳しいのではないかと考えて、Instagramでキャンプコミュニティ「キャンジョ」を始めました。
「『キャンジョ』に写真を載せさせてもらえませんか?」って、1通ずつDMを送っていました。今も変わらずやっていますよ。皆様、快く承諾して頂き、お写真を使用させて頂きました。

現在のフォロワー数は7万人くらいです。
純粋に“キャンプの楽しい”をシェアするInstagramとして、変わらず運営を続けています。

スノーピークやコールマンなど、いい商品はPRとか関係なしに使っているし、使って良かったものは紹介していいます。そういう運営がいいよねって思っているんですよ。

Instagram「キャンジョ」では、フォロワーさんが7万人いるのでコラボの話をよく頂きます。
キャンジョでアンケートを取った結果を参考にして商品を開発していくとか、そういうコミュニケーションの取り方のほうが合っているように思っています。

「いい情報は共有しよう」という心

ーキャンジョさんの発信を見ていると「楽しさ」がとても伝わってきます。情報発信(広報)で心がけていることはありますか?

「いい情報は共有しよう」

それだけです。

私は性格がはっきりしているので、嫌いなことも嫌なこともあるし、やりたくないことはやりたくないと思っています。
でもそのことをSNSに載せて誰が得をするんだと思うんですよね。それは自分の心の中で処理したりすればいいことです。
それよりも、いい情報を見つけたらシェアしよう、私たちがやっている楽しいことを皆に届けたい、それだけを心がけています。

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